『松谷武判（たけさだ）の流れ　MATSUTANI CURRENTS』　西宮市

　パリ在住の美術家・松谷武判（たけさだ）さんの個展『松谷武判の流れ　MATSUTANI CURRENTS』が10月10日～12月6日、西宮市大谷美術館（同市中浜町）で行われる。

　松谷さんは、1937年大阪市に生まれ、のち西宮市に移住。「西宮市展日本画部」への入選を皮切りに、美術家としての道を歩み始める。画家・吉原治良を中心に1954年に結成された関西の前衛美術集団「具体美術協会」に参加し、1966年には「毎日美術コンクール」でグランプリを受賞、フランス政府給費留学生として渡仏。西宮とパリという二つの拠点を往復しながら制作活動を続け、ボンドのふくらみを鉛筆の黒で塗りつぶしていく手法をはじめ独創的な作品の数々で知られている。

　同展では、初期の日本画時代から独自の表現を模索した具体時代、ヨーロッパでの地歩を築いた版画時代、黒の絵画と新作のインスタレーションまでを網羅し、芸術の本質を見つめ続ける松谷さんの創作の軌跡を紹介する。

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