9月6日から豊岡市など、11エリアで開催される「豊岡演劇祭」。5年目を迎える今年は「観る寄る巡る。」をテーマに、まち全体が舞台となって多様なプログラムが繰り広げられます。
今回は「豊岡演劇祭」のこれまでの軌跡を振り返ると共に、演劇やダンスなど様々な舞台の見どころや、観て、寄って、巡る”兵庫・豊岡”の魅力を深掘り!複数回にわたってお伝えしていきます。
イベントに行ったことがあるという人も、そうでない人も、今年の”芸術の秋”はぜひ「豊岡演劇祭」から始めてみませんか?
【INDEX】
Vol.2:見どころ、どこなん?「ディレクターズプログラム」「フェスティバルプロデュース」
Vol.4:フェスティバルディレクター・平田オリザ氏 インタビュー「豊岡×演劇」
Vol.5:イベントついでにぜひ訪れたい!豊岡のおすすめグルメ&スポット
★NEW★Vol.6:演劇だけじゃない!ここ観て、寄って、巡って♪
Vol.1:軌跡と共に振り返る「豊岡演劇祭」
「豊岡演劇祭」とは
豊岡鞄やコウノトリの野生復帰プロジェクトなどで知られる豊岡市。兵庫県の北部・但馬地域に位置し、世界各地から年間400万人もの人々が訪れる”関西有数の観光地”として知られています。
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さらに、兵庫県最古の芝居小屋『出石永楽館』や、施設に滞在しながら芸術活動ができる『城崎国際アートセンター』などがあり、芸術を身近に楽しめる場所でもあるのです。
「豊岡演劇祭」は、そんな観光と芸術を掛け合わせて開催されるイベント。「但馬を回遊するようなフェスティバルができれば」という思いでスタートし、その想いは変わることなく、今年で開催5回目を迎えます。
今年は朝来市のほか、「市政70周年」を記念してタッグが実現した宝塚市は「サテライトエリア」として参加します。
目指すは「演劇祭が兵庫の南と北をつなぐ”観光ルート”になること」。それぞれの地域の魅力は、この演劇祭を通じて大きな一つの輪になっていきます。
「豊岡演劇祭」の軌跡
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2020年「第1回」:コロナ禍での縮小開催
演劇祭は2020年に、第1回目を開催。「地域振興」と「観光」との連携を本格化させ、2週間にわたって行われることになりました。しかしこの年の春、特に観光や芸術面において大きな打撃を与える出来事が。新型コロナウイルスの世界的な流行です。
予定していた演目の変更や、「密集の回避」や「移動制限」などといった制限の数々が、演劇祭が持つ「舞台芸術×観光」というコンセプトを大きく揺るがす事態となりました。
そんな中で、主催者が意識したのは「自分たちが目指すことを実現するよりも、表現の場を守っていくこと。ようやく灯した文化観光の芽を絶やさないようにすること」でした。
2021年「第2回」:緊急事態宣言により中止
この年、豊岡市には新たな学び舎が誕生。「芸術文化観光専門職大学」は日本で初めて、”芸術文化”と”観光”という二つの視点から地域活性化を学ぶ大学で、フェスティバルディレクターである平田オリザさんが学長を務めています。
学生ならではの視点が加わり、さらなる盛り上がりが期待されましたが…。新型コロナの感染拡大による緊急事態宣言が発令され、中止を余儀なくされました。
そんな不安な中でも、演劇祭に込めた大きな期待は変わらず。「翌年こそは演劇祭を開催したい」という強い想いが湧き上がってきたといいます。
2022年「第3回」:芸術文化の振興に向けた、大きな一歩に
多くの葛藤の中、迎えた第3回目は「ここから、はじまる。」がテーマ。およそ100のプログラムが開催され、期間中は延べ1万8,000人が来場。依然としてコロナ禍にあったものの、目標来場者数の1万人を大きく超える結果となりました。
また「芸術文化観光専門職大学」の学生による臨地実務実習も実施され、131人の学生が運営を支えるなど”地域全体”でのイベント開催が実現しました。
2023年「第4回」:町全体に、多様な文化や人がうずまく
「うずまく、まくあけ。」をテーマに掲げた昨年は、過去最多の来場者数で大盛り上がり。過去最高となる110のプログラムが開催され、豊岡を代表するイベントへと大きく成長する結果となりました。
またアーティストと観客、実習生などとの交流を楽しめる多目的スペース「ミーティングスポット」の開設や、運営に関わるボランティアスタッフを募集するなど新たな取り組みも実施され、町や訪れる人々が多様な形でのイベント参加を楽しみました。
2024年「第5回」:そのアートは、豊岡エリアを越えて花開く
第5回目となる今年は「観る寄る巡る。」をテーマに、街中一帯で開催。温泉街や神社の境内など、街のいたるところが演劇やアートの舞台となります。
さらに今年は朝来市や宝塚市へ規模を拡大し、11のエリアで開催。「フェスティバルナイトマーケット」など、演劇祭に合わせて様々なイベントが開催されます。
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演劇へ触れるのはもちろん街全体をゆったりと巡って、エリアごとの異なる表情を楽しんでみてはいかがでしょうか?