桜にその生涯と私財を捧げた“桜博士”のコレクション

春季特別展　笹部さくらコレクション『桜への感謝の想い－頌桜（しょうおう）－』　西宮市

　西宮市の白鹿記念酒造博物館で3月25日、春季特別展『桜への感謝の想い－頌桜（しょうおう）－』が始まる。6月1日まで。

　同展では、91年にわたる生涯を桜に捧げ、日本古来の山桜・里桜の保護育成にひたすら私財を注ぎ込み、桜博士とも呼ばれたという植物学者・笹部新太郎（1887～1978年）さんの“さくらコレクション”を紹介する。

　笹部さんが収集した桜に関する資料や美術工芸品をはじめとする約5,000点から、書画類・工芸品・着物などを展示するほか、1965（昭和40）年、78歳になった笹部さんが桜への感謝の思いとして奈良県吉野山の竹林院の近くに建てた「頌桜碑」の関連資料もある。

　1960（昭和35）年、御母衣ダム（岐阜県）建設によって水底に沈むはずだった、推定樹齢450年のエドヒガン（現在の荘川桜）の移植を成功させるなど多くの“桜エピソード”で知られる笹部さんの桜人生を感じることができる特別展だ。

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