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映画『惡の華』より伊藤健太郎、玉城ティナにインタビュー

累計発行部数300万部を記録する押見修造のコミック「惡の華」を映画化。主人公の平凡な男子中学生・春日役は、人気ドラマ「今日から俺は!!」などに出演し今年ブレーク中の伊藤健太郎さん。春日の人生観に影響を与えるクラスの問題児・仲村佐和を玉城ティナさんが演じる。「クソムシが」という強烈なセリフや衝撃的なシーンが散りばめられながらも、“私たちにとっては青春映画”と語る2人に本作の見どころを聞いた。

―テレビアニメ化、舞台化もされた人気作。演じる上でプレッシャーもあったのでは? 伊藤 普段は読むことのない漫画の内容だったので、台本を読んで最初から落とし込めたかというと正直そうではなかったです。でも、絶対面白いものになるだろうなと。今まで演じたことのない役柄・作品だったので、得られるものがたくさんあるだろうと思っていました。独特な感性を持たれている井口監督、素敵な共演者の方々とご一緒できて楽しかったし、大きな財産になりました。
玉城 「惡の華」は高校生の時に読んだことがあったので、映画化されると聞いた時に「どういう風に実写化するんだろう?」と楽しみでした。その中で、圧倒的なキャラクターである仲村佐和を演じられるということで、プレッシャーよりワクワク感の方が勝っていましたね。

―伊藤さん、最初は戸惑いもあったということですが、何をきっかけに役を掴むことができたのでしょうか?
伊藤 クランクインして一番最初に撮ったのがブルマを嗅ぐシーンだったんです。その時、自分の中で漠然と描いていた春日のイメージがバチっとハマった瞬間でした。あのシーンが初めて撮るシーンで良かったなと思いました。僕の場合、見たことや経験したことじゃないと演じるのがなかなか難しいんですけど、そのシーンを撮影して春日のことを理解できたというか、掴めた気がしました。

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―玉城さんはとてもハマり役のように感じました。
玉城 仲村はアウトプットしたり感情の表現の仕方が独特で。アニメや舞台で展開されているこの作品を、今回映画で私が演じる意味というか、漫画だけでは伝わらなかったことも映像化することで届けばいいなと思いました。仲村のエキセントリックな部分だけではなくて、切なさや寂しさも表現できるように意識して、シーンごとの正解を探りながら演じました。弱さを見せるシーンは特に難しかったですね。感情がのらなくて、一回撮影を止めてもらって監督と2人で話し合ったりして。その時に伊藤さんだけポツンと離れたところで待っていてくれて、良い意味で放っておいてくれたのが嬉しかったですね。助けられました。感情的なシーンも多かったですし、体力的にも大変な現場でした。

―改めて原作を読んでみていかがでしたか?
玉城 
高校生で読んでいた時とは感じ方が違いましたね。リアル世代で読んだ時もすんなりと物語に入っていける感覚があったんですけど、今思うと分かった気になっていただけなんだなと。大人になってから読むと俯瞰(ふかん)で見られるからこそ気づくことがありました。春日は仲村に振り回されているように思うけど、本当は春日が振り回しているんじゃないかなとか、新たな疑問が出てきたり。仲村のピュアさも読み直してから気づいたことですね。大人になってからの方が仲村をより理解できるのかなと思いました。そして、改めて漫画って面白いなって思いましたね。高校生の時にたくさん漫画を読んでいたんですけど、大人になって仕事をきっかけに読み直したりして、またいろいろな漫画を読むようになりました。「惡の華」は仲村が「クソムシが」って言っている表紙を見てヴィレッジヴァンガードでジャケ買いしたので、久々にヴィレヴァンにも行きたくなりました。
伊藤 ヴィレヴァン楽しいよね。高校生の時にめちゃくちゃ行っていたなぁ。家にある雑貨はほぼヴィレヴァンだった(笑)。僕も同級生が「惡の華」を読んでいて何となくは知っていましたが、出演が決まってから初めてちゃんと読みました。僕はあまり手にしない作品ではありましたが、読んでみると意外と誰でも共感できるんじゃないかなと思いました。桐生市(群馬県)をイメージして描かれた漫画の通り、映画も桐生市で撮影しました。漫画を原作にした作品をやる時は、引っ張られすぎないようにあまり原作を読み込まないようにしているんですが、今回漫画の景色がそのまま映像になっているのを観て、漫画をそのままなぞるのも面白いなと感じました。漫画と実景がリンクしているのは原作ファンにとっても嬉しいだろうなと。

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