明石駅から東へ徒歩約8分。家庭料理『おかん』の軒先に飾られた「氷」と書かれたトラ柄のタペストリー。こちらが今回紹介するかき氷専門店『tiger cafe』（明石市）です。

2021年に大明石町から桜町に移転し、家庭料理『おかん』の店内で7月～9月の3カ月間限定で営業されています。

こちらは店主の楠本隆之さん。普段は建設業のお仕事をされていますが、かき氷好きが高じて6年前から夏限定のかき氷屋を始めたのだそう。手づくりのシロップにこだわりがあり、夏以外の時期に関西圏を始め、岡山、広島、四国のスイーツ店やかき氷専門店を巡り、味の研究にも余念がありません。同店のかき氷は、空気を含んだふわふわ食感が特徴で、遠方からもかき氷好きが集まってきます。

店名は息子さんの名前が由来

今回は、お店で一番人気の「ピスタチオ」のかき氷をいただきました。

「シャシャシャシャシャーーーッ」と店内に氷を削る音が響き渡ります。

一層目には、ラズベリーソースと一口大に切ったパンナコッタをトッピング。

さらに氷を削っていきます。どんどん器からはみ出していく氷のボリュームに驚きます。

「えっ？！どれだけ削るんですか？」溢れんばかりの氷にドキドキ…。絶妙なバランスを保ちながら氷の層がどんどん積み上げられていきます。

最後の仕上げに軽く表面をならしていきます。楠本さんは、片手でバランスよく支えていますが、氷の重みを感じるビジュアル。

ミルクベースのシロップを氷の表面にまんべんなくかけていきます。最後にこの上からピスタチオのシロップと刻んだピスタチオをトッピングして完成！

「ピスタチオ」1,500円（税込）

濃厚なピスタチオシロップ。口の中でふわふわの氷は溶けていきますが、刻んだピスタチオナッツの香ばしさと歯ごたえ、下のほうのラズベリーソースの爽やかな甘酸っぱさとパンナコッタの滑らかな食感。

ピスタチオ・氷・ラズベリーソースの3層になっていて、食べ進めるごとに食感と味が変化していきます。ミルクベースのシロップは、氷が解けても水っぽくならないしっかりした味わいです。外の暑さにほてった体にもひんやりと染み渡ります。

「ビターショコラ」1,400円（税込）写真提供／tiger cafe

ほかにも、ベルギー産チョコレートにオレンジキュラソーを使用した「ビターショコラ」1,400円（税込）。生とうもろこしをミキサーでペースト状にしたシロップをかき氷にかけ、焼とうもろこしをトッピングした「とうもろこし」1,200円（税込）など、常時3～4種類のメニューが揃います。シロップの仕込み量によっては、早めに終了するものもあるそうです。

「とうもろこし」1,200円（税込）写真提供／tiger cafe

「これから、『いちじく』や『黒ごまミルク』のかき氷も販売する予定。ぜひ手作りシロップのかき氷の味をお楽しみください。連日の暑さで熱中症も気になりますので、今年は予約優先に切り替えました」と語る楠本さん。今年の最終営業日は9月29日なので、気になる方はお早めに訪れてください。