国内の冒険家を表彰!6月には授賞式&記念講演会も
豊岡市が「植村直己冒険賞」の2023年受賞者を発表
世界的冒険家・植村直己さんの故郷である豊岡市が「植村直己冒険賞」の2023年受賞者を発表。今回は山田 高司さん・高野 秀行さんと、田中 彰さん・大西 良治さんの2組が選ばれました。
同賞は故植村氏の精神を継承し、周到に用意された計画に基づき、不撓不屈の精神によって未知の世界を切り拓くとともに、人々に夢と希望そして勇気を与えてくれた創造的な行動(業績)について表彰するもの。6月1日には豊岡市立日高文化体育館で「授賞式&特別講演会」(参加無料・オンラインでの同時配信あり)が行われます。
山田高司さん・高野秀行さんは「イラクの巨大湿地帯(アフワール)探検」が評価されて受賞。
両氏が冒険を敢行したイラク・バグダット以南に広がる湿地帯(アフワール)は、古代メソポタミア文明をはぐくんだティグリス川・ユーフラテス川によって形成された場所で、そこには2000年近く独自の世界観を持ちながらひっそりと暮らすマンダ教徒や4500年前のシュメール文明と変わらない生活様式で暮らすマアダンの人々がいるそうです。
その存在を知った両氏は、人類最初の文明である古代メソポタミア文明が生まれた場所・アフワールに秘められた謎を解き明かそうと、2017年から足かけ6年にわたる現地での長期滞在を実施。世界史、民族紛争、地政学、歴史文化、SDGsなど様々な角度から捉えた取材と探検となったそうです。
田中 彰さん・大西良治さんは「ヒマラヤ・アンナプルナ山群の大渓谷『セティ・ゴルジュ』探検」が評価されて受賞。
現地では “悪魔の谷” と呼ばれる巨大な大地の裂け目「セティ・ゴルジュ」は、狭い場所で幅数m、深さは400m以上もある深い渓谷で、これまで地質学者らの調査でも近づくことのできなかった人類未踏の地のひとつ。両氏は2022年の一次遠征を経て、2023年にゴルジュ(狭い渓谷)への下降をはじめとする二次遠征に挑みました。
標高3500m付近から全長5kmにわたって続く狭く深い峡谷「セティ・ゴルジュ」の詳細な調査を行い、地質学者が最も知りたかったゴルジュの地層を克明に記録したこの探検は科学史上にのこる成果で、まさに快挙といえるそうです。
<記者のひとこと>
人類未踏の地は深海と宇宙のみ、なんて議論が出るような現代に、これだけの冒険を行う人たちがいるなんて凄いと思います!筆者は受賞者の一人・高野秀行さんの著作を学生時代に読み漁っていたので、個人的にも大変嬉しいニュースでした♪
詳細情報
- 受賞者
- 山田 高司さん・高野 秀行さん
【冒険名】イラクの巨大湿地帯(アフワール)探検
田中 彰さん・大西 良治さん
【冒険名】ヒマラヤ・アンナプルナ山群の大渓谷「セティ・ゴルジュ」探検 - 授賞式&記念講演会
- <日時>
2024年6月1日(土)13:30~(開場 12:30)
<場所>
豊岡市立日高文化体育館
(豊岡市日高町祢布954-6)
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<参加方法>
入場無料
予約不要(会場定員は600名程度)
<備考>
当日の様子はインターネットで同時配信を予定
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