ご主人の“職人魂”が生み出した唯一無二の米粉パン
昆陽東1丁目にある『がおさん家のぱん屋』で国産米粉100%のパンを食べてきました 伊丹市
伊丹市昆陽東1丁目に関西で唯一、国産米粉100%のパンを作っているパン屋さんがあることをご存知ですか。
お店の名前は『がおさん家のぱん屋』。阪急伊丹駅から西に向かって15分ほど歩いた先にある、古き良き町のパン屋を思わせる赤いテント屋根のお店です。
店内には食パン、総菜パン、菓子パンなど、約30種類のパンが並んでいます。
★米粉を100%使用していますが、粉の中に小麦由来の成分(グルテン)がわずかに入っているため、完全なアレルギー対応商品ではありません。
お店を営む井上賀夫さん、千絵さんご夫妻。賀夫さんは調理師学校を卒業後、伊丹市のホテルに就職し、ベーカリー部門のトップを務めるなど10年間働いた後、西宮のベーカリーに転職。そこでも10年ほど経験を積み、2005年に同店をオープンされました。
もともと小麦でパンを作っていた賀夫さんですが、独立後に大阪府八尾にある米粉専門の製粉会社と知り合い、米粉のパンに興味を持ったのだそう。
試しに作ってみると、米粉はパンの食感の決め手となる『発酵の工程』が非常に難しいことを実感。その難しさに面白さを感じ、“職人魂” に火が付いた賀夫さんは「何とかおいしいパンにしてやろう」と、約1年間も試作を重ねました。
賀夫さんの情熱によって誕生した同店の米粉パン(がおぱん)は、米ならではの粘りを感じるもっちり食感と、もそもそしない歯切れの良さが特徴。噛むほどにお団子を思わせる優しい甘さが広がります。
パン生地には米油を用い、卵・牛乳不使用なので、動物性食品に抵抗がある方も安心。定番の角食パンをはじめ、人気商品を試食させてもらいました。
「角食パン」は生地の味を楽しみたい方にピッタリな一品。常温でいただくと米の風味ともっちり感がより際立ち、トーストにするとカリカリ・ふわふわの食感を楽しむことができます。温度でここまで味わいが変わるなんて、米粉おそるべし…!
続いていただいた「塩バターあんぱん」は、3日かけて炊き上げた自家製あんことバターを生地で包んでおり、表面に岩塩がちらされています。生地の食感も相まって大福を食べているような気分♪
筆者のイチオシはこちらの「ちくわぱん」。ちくわと自家製ツナサラダ(ノンオイル)に、アクセントとして大葉を加えた一品で、大葉が本当に良い仕事をしてくれています。
最後に紹介するのはみんな大好き「塩ぱん」。少しトーストすると表面がパリパリになり、中のバターが生地にしみ込んだ最高の状態に♡
途方もない研究と試行錯誤の末に、小麦に負けない米粉パンを作り上げた賀夫さん。その原動力は「簡単じゃないからこそ面白いし、出来上がったものが唯一無二になる」という職人魂と、オープン時から2人で掲げている「子どもに長年食べさせたい、安心・安全なパンを作る」という思いでした。
オープンからまもなく20年。これからも、ここでしか味わえないパンを作り続けてほしいです!
詳細情報
- 場所
- がおさん家のパン屋
(伊丹市昆陽東1丁目5-6)
GoogleMapsで探す - 営業時間
- 9:00~18:00
※売り切れの場合早く閉まる場合あり - 定休日
- 水曜日
- TEL
- 072-743-4429
- 備考
- ※同店のパンは米粉を100%使用していますが、粉の中に小麦由来の成分(グルテン)がわずかに入っているため、完全なアレルギー対応商品ではありません