1年に1度の熱い神事「福男選び」も

西宮神社で『十日えびす』西宮市

　七福神の一柱にも数えられ、商売繁盛のご利益を載ける“えべっさん”の総本社「西宮神社」では、今年も1月10日の「本えびす」を中心に『十日えびす』が3日間行われる。1万2千坪にも及ぶ境内や周辺には名物の吉兆店のほか露店など約600店が並び、毎年100万人もの福を求める参拝者が訪れ賑わいをみせている。

　中でも注目を集めるのは、表大門（通称 赤門）から230メートル離れた本殿へ走り参りする「開門神事 福男選び」。10日午前6時を期して表大門が開くと数千人の参加者が一斉に走り出し、1年に1度の熱い神事が繰り広げられる。優先的に先頭に並べる約300人を決める抽選は、9日の深夜24時に南門前にて行われる。上位3人には認定証や副賞などが授与され、その年の「福男」として認定。その後、福男3人による鏡開きが行われ、参拝者に御神酒が振舞われる。

　9日には日本最古の名湯として知られる有馬温泉から金泉（きんせん）が奉納され、有馬温泉の繁栄と旅館組合の商売繁盛を祈願。白丁（はくちょう）姿の観光協会青年部員や旅館組合代表を先頭に、湯もみ太鼓、有馬温泉の芸妓さんら約50人が列を整えて本殿に参進し、芸妓さんが湯もみ太鼓に合わせてお湯を適温に冷ます｢湯もみ｣も披露される。

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