阪急園田駅の近くに隠れた名店、和食ランチ最強との口コミが多数ある『扇木（おおぎ）』（尼崎市）でランチを食べに行ってきました。

『扇木』と書かれた木の表札が目印で、駅の南口から出てすぐのところにあります。オープンして20年以上たっており、長年地元のお客さんに愛されているお店です。

店内は、カウンター席と靴を脱いであがる掘りごたつ式の座敷の2種類あり、1人でも複数人でも居心地のよい雰囲気のお店です。店主は、北新地や名古屋の割烹料理店で修行を重ねた和食一筋の料理人です。

ランチは、「昼の定食」と「三河産鰻丼定食」の2種類で、筆者は小鉢がたくさんのってボリューム満点でお値打ちと評価のある「昼の定食」をチョイスしました。

「昼の定食」　1,600円（税込）

運ばれてきた瞬間、「すごい！」と思わず声が出てしまうほど、お盆に隙間なくぎっしりと小鉢が置かれています。内容は仕入れによって異なりますが、焼き魚、天ぷら、造り、小鉢4品、ご飯、赤だし、香の物といったラインナップでどれから手をつけようか悩んでしまうほど。どれもすべて美味しかったのですが、特に筆者が感銘をうけた6品を紹介したいと思います。

味の評判が良いお店は、基本がしっかりしているから味噌汁がおいしいはずとまずは「赤だし」からいただいてみると、鰹節などのだしがしっかり効いていて、体中に旨味が染み渡り気持ちがホッとします。

本日の造りは、和歌山県産の「カツオのたたき」で臭みなど全く無く、しっかり脂がのっていて口の中でとろけていきました。

つぎに細切りのネギがたっぷりのった「なすのお浸し」は、ネギとなす両方が好きな筆者にはたまらない一品。

なすに旨味たっぷりの出汁がしみしみに染み込んで、あっという間に口の中から消えてしまいました。残った出汁も飲み干したくなるくらい美味でした。

今まで食べたことのない「餡がかかったポテトサラダ」は、キュウリなどの野菜のシャキシャキ感、じゃがいものホクホク感はしっかりと残っており、食感も楽しめます。餡の甘みと合わさりまさに”和食”のポテトサラダです。

「しまほっけの焼き魚」は、皮のほうはパリパリと香ばしく、中の身はふっくらやわらか。程よい塩味のおかげでご飯が進みます。

たまねぎ、さつまいも、大きなししとうと海老天が入った「天ぷらの盛り合わせ」は、それぞれの素材の甘味を感じられこの一皿だけでもかなり満足感が得られます。店主にどうしてこんなに品数も多くて、価格もリーズナブルなのか聞いてみると「すこしでも多くのお客さんにお腹いっぱいになってほしい」という素敵な言葉を伺い、お腹も心も嬉しくなりました。

ランチにはテイクアウトのみで、鰻重、海鮮丼、ふかひれ丼、天丼などを販売されているので、こちらのメニューもかなり気になります。夜は、コース料理やお造り、焼き物、煮物、揚げものなどの単品メニューが充実しているので、ぜひ大切な方と訪れてみてください。