最高級和紙の工房見学や自然を満喫できるお出かけエリア
国指定重要無形文化財<名塩和紙>の紙すき体験ができる『谷徳製紙所』を訪ねました 西宮市
西宮市北部の自然が広がる小さな谷あいの街・名塩地域には約400年にわたって伝わる<名塩和紙>を製造している「谷徳製紙所」があります。
![あたたかな天然の土の色の美しさや紙の手触りに感動](/img/articles/48000-48099/48075/img661754bcd1fb3_xl.jpg)
江戸時代から続く泥入り名塩雁皮(がんぴ)紙や主にふすま用に使われる間似合(まにあい)紙を使用した小物の製造・販売、工房見学や紙すき体験など伝統工芸に触れることができると聞いて訪ねてきました。
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![のんびりとした山あいにある作業場への入り口。ワクワクしながら足を踏み入れます](/img/articles/48000-48099/48075/img66175455a7021_xl.jpg)
![雁皮の皮を黒皮(外皮)とその下の甘皮を取り除き、白皮(内皮)のみを窯で繊維が柔らかくなるまで3時間煮ます](/img/articles/48000-48099/48075/img661757107747f_xl.jpg)
名塩雁皮紙とは、和紙の三大原料の一つである雁皮という名塩近辺の山中に自生する木の皮に名塩産の泥土を混入して作られたものを言います。
![千年保つと言われる紙づくりを目指して(出典:谷野製紙所Instagram)](/img/articles/48000-48099/48075/img66175799720d8_xl.jpg)
耐熱性に優れ、虫害を防ぎ、しみにならず色褪せないなどの特長から長期保存に耐える紙として現在でも神社や仏閣のふすまや屏風にも使われているのだとか。
![色は白(東久保土)、青(カブタ土)、黄(尼子土)、茶(蛇豆土)、白茶(東久保土+尼子土)の五色(出典:谷野製紙所Instagram)](/img/articles/48000-48099/48075/img661757a86da63_xl.jpg)
泥は水に浮遊するような微粒子のみを使用することでしっとりとした風合いや光沢、きめ細かな美しい紙が産み出され、古くから数々の画家や歌人に愛用されてきたとのこと。
![人間国宝の父を持ち、その技法を受け継ぐ三代目・谷野雅信さんが紙全体に心を配りながら一定のリズムで丁寧に紙をすいていきます](/img/articles/48000-48099/48075/img66175818825d1_xl.jpg)
名塩では、一般的に簀桁(すけた)という用具を上から吊るして行う「流しすき」ではなく、紙料をすくって水が簀桁から流れ落ちるまで小刻みにゆする「溜(た)めすき」で行われ、全国的にも珍しいこの伝統的な技法は国指定重要無形文化財にも指定されています。
![紙すきの後は天日乾燥し丈夫な和紙へ](/img/articles/48000-48099/48075/img66175b907d9d5_xl.jpg)
この最高級和紙をもっと身近に感じて欲しいと、工房の見学はもちろん、お手頃な価格で紙すき体験ができるようになりました。
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![職人さんが乾燥作業をした後、自宅に郵送してくれます](/img/articles/48000-48099/48075/img66176065c1ef1_xl.jpg)
体験では希少な雁皮紙を使って封筒や小型の便箋を作るものや、古い和紙を再生して名塩の泥土を入れるはがき作りなどが選べるとのこと。希望すれば、名塩和紙の名刺の紙すきもできるそうですよ。
![こんな素敵な名刺をもらったら感動しそう♪「名塩和紙」普通名刺(青) 5,500円(税込)/100枚 ※印刷別途。希望する場合は印刷会社を紹介してくれます](/img/articles/48000-48099/48075/img66175fff36b8b_xl.jpg)
公式サイトか電話で2~3日前までに申し込みをすれば対応してくれるそうで、初心者でも大丈夫ですよ、とのこと。
![「紙すき体験」基本料金が2,500円(税込)とお手頃なのも魅力(※要予約)](/img/articles/48000-48099/48075/img66175c5ea376a_xl.jpg)
谷野さんや職人さんが丁寧に教えてくれる重要無形文化財の紙すきが少人数で体験できるのはとても貴重。
![ちょっとしたメッセージを書いて送りたい「カード」660円~(税込)や、あぶら取り紙、かわいいアクセサリーまで](/img/articles/48000-48099/48075/img66175ce503db0_xl.jpg)
また、名塩和紙に惚れ込んだ若い職人さんが伝統を守りながらも新しいアイデアを取り入れ、おしゃれに形を変えた商品づくりに取り組んでいるそうで、そちらは工房でも購入が可能とのこと。
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![マップは西宮市内の観光案内所や西宮名塩駅前の塩瀬公民館にもあります](/img/articles/48000-48099/48075/img66175df2779f1_xl.jpg)
見学や紙すき体験の後は、近隣に巨大ローラー滑り台で有名な塩瀬中央公園や少し足を延ばせば美味しいランチがいただけるカフェやパン屋さんなどが並ぶ山口町・船坂エリアへも近く、周辺は一日楽しめるお出かけエリアにもなっています。
詳細情報
- 場所
- 谷徳製紙所
(西宮市名塩2-2-23)
GoogleMapsで探す - 営業時間
- 月~木曜日 9:00~17:00
※金、土、日、祝日に見学・紙すき体験を希望する場合はお問い合わせください - 見学・紙すき体験(要予約)
- 基本料金 2,500円(税込)
※詳細はこちら - TEL
- 0797-61-0224
- 駐車場
- 有(※事前に問い合わせを)