神戸市東灘区にある『旧乾邸』で、5月23日より「特別観覧」が行われます。期間は5月29日まで。参加には事前申し込みが必要です（4月10日【当日消印有効】までに往復はがきでの応募が必要。応募者多数の場合は抽選）。

同施設は1936年ごろ、『乾汽船株式会社』を設立した乾新治氏の自宅として旧住吉村（現在の東灘区の一部）の山麓部に建築されました。設計者は建築の名手として名を馳せた渡邊節氏。渡邊氏の代表作とも言われた同施設は、洋風を基調としながら巧みに和洋を折衷し、重厚さの中に繊細なデザインが取り込まれています。

「阪神間モダニズム」を象徴する大邸宅の風格がよく伝わる主屋や土蔵、さらに当時の姿を残す庭園などが非常に貴重なものであることから、神戸市は門や塀も含め、建物全体を有形文化財に指定。また庭園も一部を除き、名勝に指定されています。

施設は普段公開されていませんが、年に2回特別観覧できる期間が設けられており、今年も開催されることが決まりました。