田舎道に佇む、本格手打ちお蕎麦屋さん
北条鉄道網引駅前にオープンした『手打ち駅前そば あびき』で本格蕎麦を堪能してきました 加西市
大きなイチョウの木が目印の「北条鉄道 網引駅」駅前に、こだわりの“そば粉”と“つゆ”が魅力のお蕎麦屋さん『手打ち駅前そば あびき』が10月15日にオープンしました!
オーナーを務めるのは、この道20年の蕎麦職人である箱﨑さん。会社員時代から蕎麦作りにハマり、蕎麦を作っては知り合いに振舞っていたそう。
みんなが「美味しい」と食べてくれることに喜びを感じつつも、もっと上を目指したいと考えた箱﨑さんは、プロとしてお客さんに評価してもらうことを決意。
31年勤められた会社を52歳で脱サラし、蕎麦の道を歩み始めました。
自ら足を運んで選び抜いた国産の“玄そば”を、石臼で自家製粉した「そば粉」のみを使用し、毎日手打ちされることにこだわってこられた箱﨑さんは、『一孝庵』という名前で全国に弟子を持たれるほどになりました。
蕎麦職人として再スタートしてからは、常に奥さんと二人三脚で歩んで来られたという箱﨑さん。そんな最愛の奥さんを昨年亡くされたそう。
ここ数年は製粉業に専念されていましたが、「いつまでも落ち込んでいられない。元気を出そう」そう思われたタイミングで、北条鉄道の駅前で出店する話が持ち上がったそうです。
オープンの裏に隠された箱﨑さんの決意と思いを知り、胸が熱くなりました。
大きな窓が特徴の店内は、シンプルで開放的な雰囲気。カウンター席で一人ゆっくり蕎麦を楽しむのも素敵です♡
この日は、贅沢に2種類の蕎麦をいただきました!まずは蕎麦本来の味を存分に堪能できる「ざるそば」を実食。
一口目は、何もつけずに頂いてみました。まず驚いたのが、蕎麦の弾力!コシがあって、噛めば噛むほど蕎麦本来の香ばしさと甘味が増します♡
続いて、“つゆ”につけていただきます。「かえし」と「出汁」を完全オリジナルでブレンドされた“つゆ”は、そば粉同様、箱﨑さんのこだわりが詰まっています。
「かえし」に使われる醤油には、佐用町の蔵でゆっくり寝かして作られた三年熟成醤油を使用。少し酸味が強く、出汁の鰹節に負けないほどの濃い味に惹かれたんだとか。
鰹節と醤油の香りを楽しみながら蕎麦に絡めて食べると、蕎麦とつゆの相性の良さに感動!蕎麦の旨みを生かすつゆの美味しさは、つい飲み干してしまうほどでした。
ざるそばを完食した後なのに、目の前におろしそばがやってくると再び食欲が(笑)
たっぷりの鰹節とネギ、ピリッと辛味のある大根おろしが、優しい蕎麦の味と絶妙にマッチし、これまたペロリと完食。
それぞれの味が存分に活かされる組み合わせは、こだわり抜かれた“そば粉”と“つゆ”があってこそだと感じました。
蕎麦へのこだわりや奥さんへの感謝、地元の人との繋がりを大切にしたいという思い。箱﨑さんの温かい人柄が詰まったお店は、本格蕎麦の味とともに、これから多くの人に愛されていくんだろうな、と感じました。
詳細情報
- オープン日
- 2023年10月15日(日)
- 場所
- 手打ち駅前そば あびき
(加西市網引町560-1 北条鉄道網引駅前)
GoogleMapsで探す - 営業時間
- 11:00〜15:00
- 定休日
- 毎週火曜日