売れた、ではなく愛された映画をラインナップ

観客の人気投票で決定『元町映画館2016年ベストセレクション』を上映

　元町映画館（神戸市中央区）で4月8日から14日まで、昨年同館で上映された作品の中から来場者の人気投票で決定する『元町映画館2016年ベストセレクション』が開催される。

　今回は "愛される映画" をテーマで投票を募り、上位となった4作品を1週間限定上映。動員数の多い映画ではなく、観客の作品に対する熱量が投票結果に反映されているという。投票数が最も多かった1位に選ばれたのは、黒木華・綾野剛出演、岩井俊二監督の12年ぶりとなる長編実写映画最新作『リップヴァンウィンクルの花嫁』。感情を波たたせず”人並み”に生きてきた1人の女性が“普通”ではない出会いをきっかけに変わっていく様子が描かれる現代の噓（ゆめ）と希望と愛の物語。映画とは異なるもう一つの物語を全6話で放送した『リップヴァンウィンクルの花嫁 serial edition』も4月9日に一挙上映される。

　2位には、数々の短編が国内外の映画祭で評価を受けてきた手塚悟監督の長編デビュー作、交通事故で昏睡状態にあるはずの恋人との不思議な一週間を描いた『Every Day』、3位にはドイツのベルリンを舞台にスペイン人の少女ヴィクトリアが地元の若者4人組と予測不可能な極限状況へと突き進んでいく2時間余りの出来事を全編ワンカットで撮影したクライム・サスペンス『ヴィクトリア』（PG12）が選ばれた。また、上位には入らなかったが同館スタッフが“どうしても観てほしい”と選んだリベンジ枠として、毒と悲しさとおかしさが混在する独特の間と世界観でとある家族の物語を描いた『友だちのパパが好き』の上映も決定している。

　期間中には、『Every Day』の手塚悟監督による舞台挨拶・未公開映像上映付トークショー（4月8日）、『友だちのパパが好き』の山内ケンジ監督よる舞台挨拶（4月10日）も実施予定。

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