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『平成中村座姫路城公演』中村勘九郎さん、中村七之助さんにインタビュー

“姫路城世界遺産登録30周年”を記念して5月3日より行われる『平成中村座姫路城公演』で主役を務める歌舞伎役者の中村勘九郎さん、中村七之助さん。江戸三座のひとつに数えられる歌舞伎の名跡を継ぐお二人に、Kiss FMのサウンドクルー・近藤岳登がインタビュー!歌舞伎の魅力や公演の見どころについてお話を伺いました。

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近藤岳登(以下、岳):今回はこのお二人にインタビューしていきます。歌舞伎役者の6代目中村勘九郎さんと、2代目中村七之助さんです。宜しくお願いします。

お二人:宜しくお願いします。

:お二人は歌舞伎役者というのは最初から憧れはあったんですか?

勘九郎(以下、勘):最初からというか、物心つく前から舞台に立たせてもらっていますしね(笑)。物心ついてからは、うちの父をはじめ先輩たちがやはりかっこよかった。すごくキラキラ光っていたので、こういう人たちになりたいと思って育っていたので、本当に自然と…ですね。

七之助(以下、七):そうですね、生活の一部に歌舞伎があって。最初はどういうものかは分かってなかったんですけど。子どもがテレビでアニメの戦隊ものを見ているように、憧れになってくるんですよね。そして真似するんですよ。それがだんだん「これになりたいな」という意識になっていきましたね。

:何をみて「めちゃくちゃかっこいいなっ」てなったんでしょうか?

:歌舞伎の演出法の一つで「見得(みえ)」というのがあるんですが、やっぱりあの瞬間って役者から発せられてるんですよ、オーラじゃないけども。もうそのときにそれを浴びたら「これはめちゃくちゃかっこいいな」となりましたね。

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:「見得」って僕も知ってはいるんですけど、なんのためのものなんですか?

:あれは簡単に言うと「俺を見ろ!」という、映像で言うところのクローズアップですね。

:なるほど、完全に“決めどころ”なんですね。見得を切る時って、心の中では「どうだ!」という感じなんですか?

:そういう気持ちの場合もありますけど、悲しいときに切る見得もあるし、立ち回りをしていてやられてしまって悔しい思いで見上げている見得もあるし、それを見下ろしている見得もあるし、色々な見得があるんですよ。

:ええー!そうなんですか!それは知らなかった!

:あとは役者さんによっても個性があります。例えば「だれだれの見得」とか。

:全く違うんですか!

:父親っぽい見得の仕方とか、いろんな人の真似をしたりしますね。それは僕たちだけじゃなくて、江戸時代から残っているの。それが型になっていったりするので。

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:新たな見得を生み出すというのもあったりするんですか?

お二人:ありますね~。

:それはどんなタイミングで?

:新作でしたね、あれは。蓬莱竜太さんという作家さんの「夢幻恋双紙 赤目の転生」というお芝居で。うちの兄が見得を切るんですけど、本来は「ツケ打ち」といって、木で木を打ち付けて音を鳴らすんですけど…。

:バンバンバンと。

:そのときは犬の鳴き声でやりました。

:え?犬の鳴き声で?

:人間の声でね。

:「バタバタバタ、バッタリ」っていうのがだいたい見得の決まりなんですけど、それを「ワンワンワン、ワーンワン」というので…。

:それはお客さんどういう反応されるんですか?

:これはシリアスな場面だったので。そういうものだと思って観てくださっていましたね、お客さんは。

:シリアスな場面でそれやるんですか?

:犬に追われているというか、一人孤独になって逃げようとしたら犬に追われて、責められる心情を表しているんです。

:え~!そうなんですか~!お客さんもそこまで入り込んで観るんですね。

:そうなんです。

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:歌舞伎の魅力というか、僕みたいに初めて観にいくお客さんもいると思うんですけど、こういうところを見たらおもしろい!とかってポイントはありますか?

:おすすめしたいポイントは色々ありますが、それは(観る人の)職業によっても違いますね。

例えば(岳登さんのように)DJという職業の人には「喋り」。鎌倉時代の作品だと「義太夫節」なのでセリフの抑揚の掛け方が違ったり、「世話物」の場合だと江戸の庶民の作品なので、「あれ?これ現代?」みたいに普通に喋ってるものもあるので、そういうところも見どころですね。

ほかにも、服飾系とか洋服が好きな人の場合だったら、歌舞伎の衣装の色合いだったり組み合わせだったり。今では考えられない奇抜なメイクやカツラとか、ビジュアルに注目してもらうのも良いかもしれません。

:気軽に、ファッションを楽しむような感覚でも問題ないんですね。

:(歌舞伎は)古典のものだから、白く塗ったり赤く塗ったりするんですけどね、隈取したりして「あっ、これは歌舞伎だよね」っていう認識ですけど、あれ新しいものだと思ってみたらすごい奇抜なものだと思いません?

:確かに(笑)。

:そう思って観るのも楽しいと思います。

:あまり歌舞伎というものにとらわれずに、新しいものを見に行くかんじで…。

:だって隈取って血管ですからね。

:えぇ!そうなんですか?

:怒ってるときのこめかみの血管!

:そう思うと最初に考えた人ってぶっとんでますよね。今の時代にあれをやってくる演出家がいたら間違いなくNGですよ!「何考えてるんだふざけてんのか!」って(笑)。それが長年やってるとそういう風になってきますけど、そういう新たな面で歌舞伎を見るとツッコミどころ満載ですし、おもしろいし、「こういうことになるんだ」とか。

:新鮮な気持ちで素直に楽しむ感じでいいんですね。

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2ページ目:お二人が語る『平成中村座姫路城公演』の見どころ!

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