日本初公開など“特別クラス”の作品も

特別展『パウル・クレー だれにもないしょ。』　神戸市中央区

　20世紀を代表する画家のひとりで、日本でも数多くの個展が開かれるなど高い人気を誇るパウル・クレーの特別展『パウル・クレー だれにもないしょ。』が現在、HAT神戸の兵庫県立美術館（神戸市中央区）で行われている。11月23日まで。

　いくつかの作品を集めるとそれらがパズルのピースのように繋がったり、作品の下塗りの層や裏側にもうひとつ別のイメージが組み込まれていたりなど、謎めいた仕掛けが明らかになってきたパウル・クレー。同展では、質・量ともに重要なコレクションを擁するスイスの「パウル・クレー・センター」と「パウル・クレーズ・エステート」の全面的な協力を受け、日本初公開の作品31点を含む約110点をキーワード「秘密」のもとに時系列ではなくテーマごとに紹介する。また、画廊との契約解消により作品を自ら等級付けをして管理するようになったクレーが、「特別クラス」とランク付けて例外的に高値を付けるなどした愛蔵作品も並び、常にミステリアスな気配をまとうクレーの思考と感性の一端に触れることができる。

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