板宿本通商店街（神戸市須磨区）で見つけた「サマーシュトーレン」の立て看板。あのシュトーレン？！『ベークショップ ルビー』の夏の名物と聞いて、さっそく取材しました。 

「板宿駅」から徒歩約3分です 

商店街のメイン通りにある小さなパン屋さん。看板の上の“いたやどかりちゃん”が目印です。 

レトロなお店の雰囲気とは打って変わってスタイリッシュな看板

同店は創業63年になるパン屋さん。“昔ながらのパン屋さん”を想像してお店に入ると、ちょっと意外な光景を目にします。 

小さなお店の両側にたくさんのパンが並べられています 

おなじみのカレーパンやジャムパンと共に並べられているのは、「ボンボローニ」や「フォカッチャ」など、なんとも“今風”のパン。

パンを作るのは、この道60年以上の店主の藤田さんと弟さん。商品企画は、藤田さんのお子さんや甥姪子さんたちが担っているのだそう。ベテランの職人さんと若い感性とのコラボレーションによって生み出されるパンは、小さな子どもから年配者まで幅広い世代に人気です。 

毎月のように新作が発売されています 

そんな中で昨年発売されたのが「サマーシュトーレン」です。 

「サマーシュトーレン」1,800円（税込） 

バターたっぷりの生地にドライフルーツやナッツを練り込んだ「シュトーレン」。クリスマスの時期に食べられることが多いですが、その夏バージョンとのこと。 

肉厚なドライフルーツがぎっしり 

包みを開けるとふわっと漂う南国系フルーツの香り。1センチほどにカットしていただきます。

一口食べると、とても爽やか！マンゴー、パイナップル、レモン…たっぷり入った夏のフルーツの甘酸っぱさがたまりません。 

カットして冷凍保存すると、より長く楽しめます

生地はぎゅっと詰まってはいますが、冬のシュトーレンよりも軽く、口にするとほろっとほどけます。甘すぎず、洋酒もきつくないのでお酒が苦手な人もきっと大丈夫。つい食べすぎてしまいます。 

素敵な箱に入れてもらえるので、手土産にもよいですね 

冷やしてもパサっとせず美味しくいただける、夏にぴったりのシュトーレン。人気なので予約が確実です！

10年以上のロングセラー商品！

夏といえば、こちらも外せません。 

「ラムネあんぱん」210円（税込） 

水色の餡が涼しげな「ラムネあんぱん」。

ドキドキしながらいただくと、シュワっと爽やかなラムネ風味の餡に感動。優しい味のふんわりパンともマッチして、子どもも大喜びの味です。 

「ラムネあんぱん」は6月初め〜9月中旬頃までの期間限定

なんと凍らせて食べるのもおすすめなのだとか。 

凍らせてもパンがちゃんと美味しいのはさすがです 

ラムネ餡が半分凍ってアイスのよう。清涼感たっぷりの夏の味です。 

藤田さんの息子さん考案の「田舎バター」160円（税込）

シンプルなパンからも、確かな技術力を感じます。

「田舎バター」は1センチ幅にカットしてトースターで焼くと、周りはカリカリ、中からはバターがジュワッと溢れます。程よい塩気は料理の付け合わせにもぴったりです。 

卵は北坂養鶏場のものを使用するなど、納得できる材料を使っているそうです 

懐かしさと新しさの共存するラインナップですが、どのパンも繊細で丁寧、優しい味。パンに真面目に向き合い続けてきたことが伝わります。 

常連さんとのやり取りも微笑ましい、温かいパン屋さんです 

“自分たちが美味しいと思えるパン”を、そして“子どもや孫に安心して食べさせられるパン”をモットーに営業を続けてきた同店。

「お客様の笑顔が一番。これからも新しいアイデアを取り入れながら、新商品もどんどん出していきたいです」と話す藤田さん夫妻。謙虚で前向きな姿勢こそが長く愛され続ける所以なのだと思いました。