大楠公を称え偲ぶ 湊川神社『楠公祭』

　神戸市の湊川神社で5月24日から26日の3日間、楠木正成（くすのきまさしげ）の偉業を称え偲ぶ祭として『楠公祭（なんこうまつり）』が開催される。

　楠木正成は鎌倉時代末期から南北朝時代に河内に本拠地をおいた武将。後醍醐天皇に忠誠を誓い、鎌倉幕府の倒幕に貢献したが、後の湊川の戦いで足利尊氏軍に敗れて自害した。吉田松陰をはじめ、幕末の志士達は篤く正成を崇敬し、その至誠純忠の精神は、明治維新の精神的支柱となった。明治2年（1869年）に明治天皇の御沙汰により湊川神社が創建。現在、湊川神社は地元で「楠公さん」と呼ばれ、親しまれている。

　『楠公祭』は、楠木正成の命日とされる5月25日を本祭として、その前後に宵宮祭と翌日祭が開催され、新緑の繁る境内に毎年多くの参拝者が訪れている。この3日間は境内に特設ステージが設置され、様々な神賑行事が行われる。詩吟舞や和太鼓演奏、演舞、コーラス、民謡など、賑やかなステージを見物することができる。
　また、24日13時半からは神能伝にて「歌と講演のつどい」が開催される。日本協議会理事長 多久善郎氏による講演や、楠公歌の会による合唱や田中潤子さんによるソプラノソロ、上田健一さんと石谷志穂さんによるフルートと箏（こと）のデュオが行われる。料金は無料。当日受付で入場することができる。

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