家族で歌って踊れるステージが目白押し 神戸最大級の野外音楽祭　開幕

『神戸新開地音楽祭』　神戸市兵庫区

　神戸・新開地エリアに9つの野外ステージが設けられ、神戸最大級の野外音楽祭として知られる初夏の恒例イベント『神戸新開地音楽祭』が5月9日と10日、湊川公園及び新開地商店街一帯で行われる。ステージでは、招待ゲストや529組のエントリーから選び抜かれたアマチュアアーティストらが、ロックやポップス、アイリッシュなど多彩な音楽ライブを繰り広げる。

　地元のNPO法人などでつくる実行委員会が主催。メインステージではKiss FM KOBEサウンドクルー(DJ)のターザン山下さんがMCを務め、“伝説のR＆Bバンド”といわれた「上田正樹とサウス・トゥ・サウス」のボーカル・上田正樹さんや、神戸市出身のジャズサックス奏者・土岐英史（ひでふみ）さんなどによるステージパフォーンスに加え、公募出演者がプロバンドをバックに歌声を披露する「新開地のど自慢」も行われる。今年で15回目を迎える同イベントの公募ステージは、全国のアマチュアバンドから注目を集めており、日本国内に留まらず、海外からも出演エントリーがあったという。同実行委員会では人気の秘密について、「ステージと客席の距離が近く、祭りを楽しみに来た老若男女が一体となって盛り上がれるところにあるのでは」と分析。野外ライブといえば若い世代のイメージだが、親子連れやアクティブシニアまで幅広い世代が共に楽しめる空気があるという。

　また、雑貨やアクセサリー、陶芸など様々なジャンルで活動するクラフト作家が手づくりの商品を展示・販売する「アート縁日」には、約80ブースが出店。買い物に加え、スイーツを形作るデコレーション雑貨を作る体験教室やステンシルの技法を使ってTシャツに絵を描くワークショップなどにも参加できる。そのほか、子どもがもぐって遊べる風船プールや縁日、掘り出し物が探せるリサイクル・フリーマーケット、世界各国の名物料理が集まるグルメワールドカップなど多数のイベントを開催。同実行委員会では8万人の来場を見込んでいる。

　同エリアに“B面の神戸”というキャッチフレーズをつけ、地域振興に取り組む新開地まちづくりNPOの西島陽子さん（41）は、「毎年みんなが楽しみにしてくれるイベントになったという手ごたえを感じると同時に、これからも地域になくてはならないお祭りとして続けていきたい。新開地には、長い物語を持ち、魅力的な店がたくさんある。来場者には、イベントだけではなく新開地のまちの良さも感じてもらえれば」とPRした。

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