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なぜ神戸にアリーナ?気になることを直接聞いてきました

One Bright KOBE 渋谷順社長インタビュー『ジーライオンアリーナ神戸』が神戸の街にもたらすもの 神戸市

いよいよ開業まで1年を切った『ジーライオンアリーナ神戸』(神戸市中央区)。神戸ウォーターフロントの新たな象徴として第二突堤(新愛称:TOTTEI)に誕生する同アリーナですが、楽しみにしている人もいれば、「本当に上手くいくの?」と思っている人も一定数いるのではないでしょうか。何を隠そう、筆者もその一人です。

TOTTEI 鳥瞰イメージ 提供:One Bright KOBE TOTTEI 鳥瞰イメージ 提供:One Bright KOBE

そこで、アリ―ナの運営を行う株式会社One Bright KOBEの代表である渋谷順(しぶや じゅん)社長に、なぜ神戸にアリーナをつくろうと思ったのか、運営に勝算はあるのか、アリーナの存在は神戸の街にどんな変化をもたらすのか、気になっていることをもれなく聞いてきました。ジーライオンアリーナ神戸の成功を確信する、渋谷社長の思いをお届けします。

One Bright KOBE 渋谷 順社長 One Bright KOBE 渋谷 順社長

Q.本日は宜しくお願いします。さっそくですが、そもそも “なぜ” 神戸にアリーナをつくろうと思ったんでしょうか?

One Bright KOBE 渋谷順社長インタビュー『ジーライオンアリーナ神戸』が神戸の街にもたらすもの 神戸市 [画像]

今から7年ほど前に『神戸ストークス』が経営難に陥っていた頃、私自身、ずっとバスケットボールに触れて育ってきたこともあって支援を始めたんです。その後、チームの経営がより厳しい状態になった時に、個人としてオーナーを引き受けました。

ちょうどその頃からBリーグでは「夢のアリーナをつくる」ということを標榜していて、ストークスでもアリーナ計画を推進し始めました。当時チームは西宮に本拠地があり、西宮市と協議を進めていましたが、建設に適した場所がなく、そこから神戸に目を向けることになりました。

プロバスケットボールクラブ『神戸ストークス』 プロバスケットボールクラブ『神戸ストークス』

なかなか良い場所が見つからない中で、神戸市の経済界の方々に「神戸ウォーターフロント」の存在を教えていただき、神戸市が主催する同エリアの “賑わい創造” のためのコンペに公募し、神戸でアリーナ計画を進めることが決まりました。

なので、始まりという意味では『神戸ストークス』というクラブの経営に端を発していますね。アリーナという壮大な計画は個人の力だけで成しえるものではないので、そこから私が経営するスマートバリューという会社が、私個人からストークスを譲り受け、法人として動き出すことになりました。なので、スマートバリューという会社視点で見たら、アリーナを運営するためにストークスも所有したという形になります。

Q.計画を立ち上げた当初、社内や周囲の方から「反対」の声が上がったりはしなかったのでしょうか?

One Bright KOBE 渋谷順社長インタビュー『ジーライオンアリーナ神戸』が神戸の街にもたらすもの 神戸市 [画像]

全般的に反対というか「イメージできない」というニュアンスであったと思います。もちろん事業としての可能性を感じてくれてはいても、日本では『民設民営』でアリーナを運営した事例がほとんどないので、「本当にそんなことができるのか?」という反応が多かったように思います。

Q.アリーナのできる「第二突堤エリア」に魅力を感じていない神戸市民も多いと思いますが、それに対して不安はなかったのでしょうか?

まったくありません、むしろ伸びしろしかない場所です。「立地が悪いですよ」とか「阪神高速越えていけないです」とか、皆さん口々に言うんですけど、その固定概念を覆したいし、覆せると思っています。

あの辺りは倉庫群のイメージが強く、昔はやんちゃな人がたむろしていたこともあり、そこが賑わいの場所になるということに対して懐疑的になりますよね。ただし、これは海外の事例でもよくあるんですけど、都市計画としてスタジアムやアリーナの建設を行う場合、スラムのように治安の良くない場所を選んで、その周辺も含めて開発します。そうすることで周辺エリア全体の地価が上がり、固定資産税の収入が増える。

アリーナ建設の様子(2024年4月時点) アリーナ建設の様子(2024年4月時点)

開発によってエリアのイメージ自体を変えていくんです。僕はアリーナはそれができる存在だと思っているし、現時点でも『アトア』さんや『みなと温泉 蓮』さん、フェリシモさんの『チョコレートミュージアム』などがある。アリーナのネーミングライツ契約をした『ジーライオン』さんの本社もあります。アリーナ以外にも、様々な開発が行われると聞いておりますので、必ず人が集まる場所になると思っています。

Q.今回のアリーナは『民設民営』が大きなキーワードとなっていますが、民営だからこそ、経営が悪化した場合のリスクも気になります。

One Bright KOBE 渋谷順社長インタビュー『ジーライオンアリーナ神戸』が神戸の街にもたらすもの 神戸市 [画像]

もちろん、健全に経営することが大前提ではあります。民間の場合、公金を投入して生きながらえさせることはできないので、きちんと収益を上げていかなければなりません。

とはいえ、これまで “公共” だった領域が現在はどんどん民間に移譲されており、これらの施設もコストセンターからプロフィットセンターになりつつあります。グローバルの視点で見ると実はすでにたくさんの事例がある領域なんです。そうした先行事例を見ると、この領域は今後マーケットとしてすごく大きな市場になっていくと確信しています。

アリーナ内部のパース 提供:One Bright KOBE アリーナ内部のパース 提供:One Bright KOBE

マーケットのサイズやスポーツ・エンターテイメントに対する国民の意識の違いなどはありますが、日本における消費行動の在り方も近年かなり変化しており、“モノを買うよりも体験を買う” ことが多くなっています。だからこそ、海外で行われているような事業モデルと収益性を叩き出すことができると考えています。

万が一、うまくいかなかったっていう場合ですが、施設が存在する以上、いきなり「潰しましょう」とは絶対にならないので、仮に経営主体が変わったとしても、私たちの意志を引き継ぎながら、神戸の街の重要な拠点として続いていく事業モデルに必ずなると私は思っています。

Q.ちなみに国内の事例で参考にしている施設などはあるのでしょうか?

One Bright KOBE 渋谷順社長インタビュー『ジーライオンアリーナ神戸』が神戸の街にもたらすもの 神戸市 [画像]

北海道のボールパーク『エスコンフィールド』ですね。施設の観客動員数であったり、プロ野球をやっていない日の集客力であったり、収益性であったり。民設民営モデルとして、全てにおいて成功していると思っています。とても参考にさせていただいておりますし、ある意味 “先輩の施設” としてリスペクトもしています。

なにが良いのかというと、第一に “非常にオープンな施設であること” ですね。公共施設の場合、興行を行っていない日は周辺に人がこないんですよね、なぜなら館を貸すという事業だから。それだと365日の賑わいは生み出せない。でも、北海道ボールパークFビレッジと呼ばれるあのエリアは、野球をやっていない時も人が集まる、野球をやっていない時も中に入れるんですよね。そういったオープンさが非常に良いと思っています。

海から臨むパークエリア「TOTTEI PARK」のイメージ 提供:One Bright KOBE 海から臨むパークエリア「TOTTEI PARK」のイメージ 提供:One Bright KOBE

Q.ジーライオンアリーナ神戸の場合、どのように集客や「365日の賑わい」を創り出そうと思っているのでしょうか?

神戸は150万もの人口を抱える都市で、周辺地域も入れると300万人ぐらいの人が集まるエリアです。アリーナは、そのターミナル駅である三宮から徒歩20分ほどで行ける距離になっています、ポートループ(バス)を使えば7分ですね。この距離を不便だと言われたらどうしようもありませんが、私は十分アクセスしやすいと思っています。

それでも、第二突堤エリアの印象から「場所が悪い」と言う方もいらっしゃるんですけれど、ウォーターフロントに立地するアリーナというのは、国内でもまず例がありません。270度を海に囲まれているのは、世界的に見ても珍しいかもしれませんね。そんな、非常に稀有な立地であることも魅力のひとつです。

TOTTEI PARK「緑の丘」からの眺望イメージ 提供:One Bright KOBE TOTTEI PARK「緑の丘」からの眺望イメージ 提供:One Bright KOBE

あとは、アリーナの外にも「TOTTEI PARK」と呼ばれるパークエリアを整備し、そこでは様々なイベントを常時開催、ないしはコミュニティが生まれるような仕組み・仕掛けを運用していくことを考えています。そうした仕掛け・仕組みの中で賑わいの創造が必然的に発生していくという風にも考えていますので、必ずやり遂げる目標として定めています。

私たちはアリーナという館だけではなく、パークというエリアだけでもなく、その上にソフトであるバスケットボールもそうですが、エンターテインメントを含めた『ソフト』の力と、スマートシティを目指した『デジタル』の展開、さらに『コミュニティ』の創出まで “すべてを受け入れられるプラットフォーム” でありたいと思っています。そして、そうした仕組みづくりこそ、私たちが民設民営でやるからこそできるのだと確信しています。

One Bright KOBE 渋谷順社長インタビュー『ジーライオンアリーナ神戸』が神戸の街にもたらすもの 神戸市 [画像]

Q.地元民からすると、アリーナ=イベントの印象が強かったですが、メリケンパークや元町、三宮商店街と同じように、日常的に足を運ぶエリアにもなるということでしょうか?

そうですね、それを目指しています。アリーナの中で行われる興行は日常的に訪れるものではありませんが、先ほど申し上げた「TOTTEI PARK」はいつでもフラッと来れる場所なので、日常的に足を運んでいただきたいです。かつ、周辺エリアとの回遊性を高められるような場所にしたいと思っています。

これは余談ですが、コンペが終わった後、当時の神戸市幹部の方から、「渋谷さん、この計画がもしうまくいかなかったら、神戸の街作りは100年遅れると思ってくれ」と言われたんです。

ものすごい脅し文句だ(笑)と思いつつ、裏を返せば神戸市もそれだけ本気で考え、民間に託そうとしてくれているということなんで、大きな役割を担わせてもらう責任と、神戸の街づくりの一翼を担わせていただくというワクワク感を持って、事業に取り組んでいます。

Q.最後に、現段階で神戸市民や市内企業・店舗の方々から感じる、アリーナに対する期待や盛り上がりに対する率直な思いを教えてください。

One Bright KOBE 渋谷順社長インタビュー『ジーライオンアリーナ神戸』が神戸の街にもたらすもの 神戸市 [画像]

私たちが現時点までで推進しているプロモーションの中では一定の手ごたえは感じています。企業や行政関係者に対してはそれなりにお話を発信できているので、その方面からの期待値は相当高いと感じていますね。中には震災前との比較で今の神戸に停滞感を感じている方もいらっしゃるので、それを覆すひとつの可能性があると期待を持っていただいております。

市民の皆さんに対するプロモーションは、開業まで1年を切ったこれから積極的に仕掛けていく予定です。ワクワクするような広報を様々な角度から打ち出していくので、楽しみにしていただけると嬉しいです。もちろん、そのプロセスの中で否定的なご意見をいただくこともあるかもしれませんが、それはあって当たり前なので、その声も踏まえた上ですべてを乗り越え、私たちが掲げている理想を実現していきたいと思っています。どうぞご期待ください。

★今回のインタビューの模様は、ジーライオンアリーナ神戸の公式YouTubeチャンネルでも配信!ぜひご覧ください。

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Kiss PRESS編集部:甘佐

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