丹波篠山市では、おせち料理に使われる特産品「丹波黒大豆」の収穫・出荷がまもなくピークを迎えます。

丹波篠山市が発祥の黒大豆「丹波黒」は、粒が大きく、煮ても皮が破れにくいことで知られており、お正月の煮豆用に全国へ出荷されます。

盆地特有の寒暖差のある気候で栽培される「丹波黒大豆」は、世界一とも言われる粒の大きさをはじめ、ふっくら・もっちりした口当たりの良さが特徴で、およそ2,500軒の農家で生産されているそう。

12月に入り収穫・出荷作業の最盛期を迎え、乾燥して茶色くなった株を大型のはさみを使って刈り取る作業が市内各所で行われています。刈り取った黒大豆は、しばらく畑で乾燥させて、専用の機械で粒を取り出したあと選別して出荷されます。

今年は、夏場の猛暑と少雨の影響で生育に少し遅れがあったものの、ここ最近の冷え込みで熟成が進み、例年どおり甘みの強い、大粒の黒大豆が収穫されています。収穫は12月下旬まで続きます。

「丹波篠山の黒大豆栽培」は、令和3年に農林水産省の「日本農業遺産」に認定。村ぐるみで生産に取り組み、大きく丸いものを選別して育てるなど、江戸時代300年以上前から行われてきた独自の伝統的な農法を今も受け継いでいます。

一般的な黒大豆は開花から成熟するまで約70日かかるのに対し、丹波黒は約100日と長く、30日近くも多く養分を蓄積しながら成熟し、粒が大きく成長します。その分、栽培に多くの手間と時間が必要なことから「苦労豆」とも呼ばれています。

その人気の高さから、丹波篠山市以外の地域でも丹波黒を栽培されることが増えていますが、丹波黒発祥の地であり、日本一の生産量と品質を誇る兵庫県丹波篠山市の黒大豆こそが「ほんまもん」と言われているそう。

また、丹波篠山の「黒大豆」は、丹波篠山市へのふるさと納税の返礼品としても多数出品されているそう。収穫したばかりの黒大豆はもちろん、煮豆やスイーツなどもあるそうです。詳細は公式サイトでご確認ください。