“ラーメン激戦区” としておなじみの灘区六甲道にある “和歌山系” ラーメンの専門店『丸味商店（まるみしょうてん）』に行ってきました。

駅前にある商業施設『ウェルブ六甲道』の6番街2番館に店を構えており、青緑色の建物に映える朱色の看板と提灯が目を引くので、土地勘がなくてもすぐに見つけられると思います。 

女性のおひとり様でも気後れせずに入れると思います

店内は真っ赤なL字型のカウンターテーブルを中央に据えた、昭和の中華そば屋さんを思わせる正統派な内装ですが、細かなところまで掃除が行き届いており、とても清潔感がありました。

メニューはこちら。ラーメンは基本「中華そば」「特製中華そば」「チャーシューメン」の3種類で（時期によっては季節限定メニューも）、サイドメニューは焼き飯、餃子のみという潔さ。味に自信があるからこそのストロングスタイルです。

左右の端に書かれた “早寿司（早すし）” は、和歌山系のラーメン屋には欠かせないご当地メニューなんだそう（詳細は後述）。

「中華そば 半チャンセット」1,080円（税込）

今回は人気の「半チャンセット」を注文しました。中華そばと半チャンは単品だとそれぞれ830円、400円（各税込）なので、セットで頼むと150円お得です♪

和歌山県の “県の花” である梅の花をモチーフにした蒲鉾が可愛い♡

まずは「中華そば」をいただきます。和歌山ラーメンの元祖と言われる “某有名店” をルーツに持つ、醤油ベースの豚骨醤油ラーメンで、トッピングはチャーシュー、きざみネギ、メンマ、薄切りの蒲鉾。

ほんのりと醤油の甘みも感じられる、丸みのあるスープはいと心地良き♡

ラーメンのメインともいえるスープは、70年以上の歴史を誇るレシピを使用。大阪の醸造メーカーが作る風味豊かな醤油で豚の背骨をじっくりと炊いたものがベースとなっています。

醬油で豚骨を炊く、これこそが “醤油ベースの豚骨” の所以なんですね～。確かに醤油の香りが強めで、豚骨の匂いはマイルド。見た目ほどこってりしておらず、スープの味が程よく麺に絡んでくれるのでスルスル食べ進められます。

和歌山ラーメンには一味唐辛子をかけるのが定番だそうで、卓上にもしっかり用意されていました。辛いのが大丈夫な人はぜひお試しあれ。

「焼き飯（半チャン）」は、中華そばにトッピングされた “チャーシューを煮込んだ醤油” で味付け。

半チャンとは思えないボリュームも魅力的♪

豚の旨みが溶け込んだ醤油の風味が食欲をそそる、シンプルだけど奥深い味わいでした。

「早寿司」とゆで卵は和歌山ラーメン店のド定番なんだそう

さて、こちらが冒頭で触れた「早寿司」です。ラーメンが出来上がるのを待つ間にサッとつまむためのメニューで、和歌山のラーメン屋には欠かせない存在なのだとか！

その正体はしめ鯖の切り身がのったお寿司でした。お酢の効いたさっぱりとした味わいで、ラーメンとの相性も抜群です♪

店主の有木さん（左）と、店員の田中さん（右）。二人とも気さくなお兄ちゃんという感じで、同店に漂う居心地の良い雰囲気は、お二人の人柄が源なんでしょうね～

思い入れのある六甲道にお店をオープンしてまもなく1年。スープをはじめ、手仕込みにこだわる有木さん曰く「レシピは一緒でも追い足しの仕方は店によって異なるので、このスープはうちでしか味わえません」とのこと。

歴史と個性が融合した唯一無二の和歌山ラーメンを味わいに、またお店を訪れようと思います！