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ユニークな江戸の日本へ、タイムスリップ!
浮世絵から学ぶ江戸の生活!神戸ファッション美術館で開催中の展覧会「花のお江戸ライフ」神戸市東灘区
神戸市東灘区の『神戸ファッション美術館』で、7月8日より開催されている展覧会「花のお江戸ライフ」。率直に「浮世絵ってこんなに面白いの?」と感じた記者が、徹底的にその世界観をご紹介します。これを読めば実際に足を運びたくなること、間違いなし!
同展覧会はシンガポールに始まり、尾道、富山に続いて、神戸が4カ所目の開催地。今回はおよそ160点の浮世絵たちが、テーマごとに並べられています。
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![葛飾北斎「冨嶽三十六景 尾州不二見原」大判錦絵 天保2年(1831)頃](/img/articles/42800-42899/42862/img64ae6899563a6_xl.jpg)
そのテーマというのが「江戸の生活様式」。浮世絵というと歌舞伎役者などが描かれたもの、というイメージがありましたが、実はその時代の暮らしぶりや文化が忠実に表れているんだとか。
![初代喜多川歌麿「名所風景美人十二相 結髪」大判錦絵 亨和期(1801-03)頃](/img/articles/42800-42899/42862/img64ae67addc446_xl.jpg)
例えばファッション。垂髪、下げ髪が主流だった中、江戸時代にはその髪型が大きく変化し、上記に描かれたような「アップスタイル」の髪型が流行。かんざしなどでおしゃれを楽しむ人が増えたんだとか。
会場には、浮世絵から読み解いた当時の町娘や武家女性の髪型が再現されたかつらが展示されています。
![歌川国貞(三代豊国)「当世三極志 三代目市川市蔵、四代目中村芝翫、初代河原崎権十郎」大判錦絵三枚続 万延元年(1860)](/img/articles/42800-42899/42862/img64ae657a002f8_xl.jpg)
また入れ墨など「歌舞伎役者」のスタイルも、この時代の女性を夢中にさせたファッションとして浮世絵に表されています。この時代、浮世絵は「ブロマイド」のような感覚で取引されていたとのことですが、好きな人や憧れのものを眺めて楽しむのは、いつの時代も共通なのかもしれません。
![歌川芳藤「小猫集まって大猫になる」大判錦絵 弘化4~嘉永元年(1847-48)頃](/img/articles/42800-42899/42862/img64ae6a0ca3ab8_xl.jpg)
またさらに興味深いものも。江戸時代には猫、犬、金魚が「3大ペット」として親しまれたそうで、それらを可愛がる様子が浮世絵に多く残されています。
![二代歌川国貞「女三宮と柏木 密会の図」大判錦絵三枚続 安政4年(1857)頃](/img/articles/42800-42899/42862/img64ae6c2da457d_xl.jpg)
こちらの絵、よく見ると猫にリードがつながれているのが分かりますか?浮世絵にはこのように、リードがついた猫が多く描かれています。その後、養蚕業が盛んになったことで蚕を食べてしまうネズミを退治すべく、このリードが外されたとのいわれもあるんだとか。浮世絵からそんなことまでわかるのか!と驚き。
![歌川国丸「狆を抱く女」大判錦絵竪二枚続 文政期(1818-30)](/img/articles/42800-42899/42862/img64ae6cb6c28b0_xl.jpg)
また犬は「生類憐みの令」が出されたことにより、可愛がられるようになったという時代背景もあるそう。
![二代歌川国貞「奥御殿 泉水遊覧の図」大判錦絵三枚続 慶応元年(1865)](/img/articles/42800-42899/42862/img64ae6d6f96c56_xl.jpg)
こちらは江戸時代の役者の顔が描かれた金魚。金魚を飼育するのは高尚な趣味とされていましたが、オランダからガラスの製造技術が入ってきたことで「金魚鉢」が主流となり、多くの庶民に広まったんだとか。それにしても、どうして役者の顔なんでしょうか…。
![歌川国貞(三代豊国)「安宅の本店 平右衛門町 鮓松」大判錦絵三枚続 嘉永5年(1852)](/img/articles/42800-42899/42862/img64ae6f99ee4fe_xl.jpg)
そのほかにもこの時代にブームとなった「旅行」やそれに伴って各地で楽しまれた「グルメ」など、様々なテーマに沿った作品がズラリ。近くに寄って細部まで確認できるため、なんとなく眺めるだけではわからなかった「浮世絵の世界観」と「時代背景」を学べるのが同展覧会の魅力といえるでしょう。
![肉筆画](/img/articles/42800-42899/42862/img64ae6fd8c0611_xl.jpg)
浮世絵から、江戸時代へタイムスリップ!古き良き日本を感じてみてはいかがでしょうか?
詳細情報
- 開催期間
- 2023年7月8日(土)~8月27日(日)
- 場所
- 神戸ファッション美術館
(神戸市東灘区向洋町中2丁目9−1)
GoogleMapsで探す - 時間
- 10:00~18:00(入館は17:30まで)
- 休館日
- 月曜日、7月18日(ただし7月17日は開館)
- 入館料
- 一般 1,000円
大学生・65歳以上 500円
高校生以下、神戸市在住の65歳以上の人は無料