ノスタルジックな“舞子”の景色を堪能!
県立舞子公園内の『孫文記念館(移情閣)』と『旧武藤山治邸』に行ってきました 神戸市垂水区
明石海峡大橋を望む『県立舞子公園』(神戸市垂水区)。その景観の美しさからドラマのロケなどでもたびたび使用されています。今回はそんな公園内にあるノスタルジックな建物『孫文記念館(移情閣)』と『旧武藤山治邸』へ初潜入しました!
『県立舞子公園』はJR「舞子」駅、山陽電鉄「舞子公園」駅から徒歩5分の場所にあります。付近の海岸では釣りを楽しめるほか、橋について学ぶ「橋の科学館」や「舞子海上プロムナード」などの施設があります。
中でも『孫文記念館(移情閣)』や『旧武藤山治邸』は、その趣が公園内の雰囲気を一層高めているといっても過言ではないほどの美しさ。前を通ったことはあっても、実際に中に入ったことがないという人も多いのでは?
①孫文記念館(移情閣)
まずは国、県の重要文化財にも指定されている『孫文記念館(移情閣)』にお邪魔して、その歴史をたどっていきます。
同館は中国の革命家、孫文の功績をたたえる日本で唯一の施設。1984年に開設された後、明石海峡大橋が建設されるのに伴い舞子公園に移転してきました。そもそもそんな施設が、なぜこの土地にあるのでしょうか?
この場所は元々、神戸で活躍していた中国人実業家・呉錦堂(ご・きんどう)の別荘であった場所。孫文が1913年に神戸へやってきた際、神戸の中国人や政・財界の有志による歓迎会がこの場所で開かれた縁から、『孫文記念館』として開設されることとなりました。
革命活動の拠点として、たびたび日本に訪れていたという孫文。日本にも数多くの支援者がおり、施設では日本と孫文の関わりを示す資料などが多数展示されています。
外観もさることながら、中も美しい!緑色の壁は「金唐紙」と呼ばれ、凹凸のある金の模様が豪華です。
「中国革命の父」や「国父」として中国、台湾の人から尊敬されているという孫文。銅像の前で写真を撮っていく人も多いんだとか。
もちろん景色も最高です!美しく整備された庭とのコントラストが美しい。庭では40年に一回咲くといわれる「ニューサイラン」の花が毎年楽しめるそう。開花の時期に訪れてみるのもいいかもしれませんね!
またこちらは夕方になると見られる景色。日中とはまた違った美しさですよね!夏の時期は日が落ちるのが閉館後になるので見られませんが、冬の時期は施設の中から夕焼けを眺めてみるのもよさそうです。
②旧武藤山治邸
続いては『旧武藤山治邸』!こちらは鐘淵(かねぼう)紡績株式会社の社長であった武藤山治氏の別宅です。こちらも明石海峡大橋の建設に伴い、舞子公園へ移転してきました。
県の有形文化財に登録されている明治時代の洋館。家具や食器などもそのまま残されていることから、当時の生活の様子がうかがえます。
こちらの施設は、実際の使用が可能な状態で保存をするいわゆる「動態保存」の体制をとっていて、現在でも月に2~3回ジャズライブが開催されています(観覧料は1人2,000円)。
明治時代の洋館ということに加え、明石海峡大橋を望む絶好のロケーション。歌い手もお客さんも特別な気分になりそうですよね!
またクリスマスの時期に行われるジャズコンサートの際には、2階の広間で「クリスマスパーティー」も開催されるんだとか。タイムスリップしたかのような気分を味わえること間違いなしです!
他にも2階には窓から橋を一望できる「貴賓室」や武藤氏の「書斎」など、当時の生活ぶりがアンティークな家具と共に伺えます。こんな場所で生活できたら…とついつい妄想が膨らんでしまいました。
1階にはカフェもあり、ゆったりした時間を過ごすことができます。
どこから見ても美しく、どれだけ見ても飽きない景観。ぜひ実際に足を運んで、その歴史とノスタルジックな雰囲気に酔いしれてみて。
詳細情報
- 場所
- 孫文記念館(移情閣)、旧武藤山治邸
(神戸市垂水区東舞子町2051)
GoogleMapsで探す - 時間
- ●孫文記念館(移情閣)10:00~17:00(最終入館は閉館30分前まで)
●旧武藤山治邸 10:00~17:00(最終入館は閉館30分前まで) - 休館日
- 月曜日(月曜祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
- 入館料
- ●孫文記念館(移情閣)
大人 300円(70歳以上は200円)
高校生以下 無料
●旧武藤山治邸
大人 100円
高校生以下 無料