王子公園駅東出口から徒歩５分のところにある甘味処『あかちゃ家』は夏のかき氷の時期になると必ず行列のできる人気店。今年は6月27日から提供がスタートしたという事で、取材に行ってきました。

涼しげな暖簾をくぐって引き戸を開けた先には、昭和の雰囲気が漂うレトロな空間が広がっており、取材当日も4人掛けテーブルで女性のお客様がおしゃべりを楽しんでいました。

カウンター席も2か所あるので、一人でもふらっと入りやすいです。奥には座敷も用意されていて、グループやご家族連れに人気なんだそう。

今回はメニューを見て気になった「ココナッツミルク」を注文しました。

「ココナッツ」700円（税込）

真っ白な氷にあんことアイスが乗っかったシンプルで食べやすいサイズ感。中央区の氷屋さんから仕入れた高品質な純氷を、あんことアイスの重みに負けないよう、少し厚めに削っているそう。とはいえスプーンをいれるとホロっとほどけます。

口に運ぶと自家製ココナッツミルクシロップの甘い風味が広がります。シロップは2重がけしているので、どこを食べてもしっかりと幸せな甘さが続きます。

氷とあんこの相性も抜群。それもそのはず、あんこはかき氷用に作ったもので、冷たくても甘みを感じるように、また氷とも馴染むよう、水分を多めに含んだゆるめのあんこにしているんだとか。

ココナッツミルクとあんこの組み合わせはベトナムのスイーツ“チェー” から発想を得たそう。

さっぱりとしたバニラアイスとも一緒に楽しみながら、最後は溶けたココナッツ風味の氷水まで飲み干しました。心地よく涼がとれる、上質で優しいかき氷を堪能することができました。

他にも2種類の抹茶をブレンドしているという濃厚な「宇治シロップ」や、果肉入りの「いちごシロップ」、生レモンを搾って作った後味スッキリの「レモンシロップ」など、自家製シロップを使ったかき氷はなんと全12種類！

また追加トッピングの寒天や白玉もあんみつのために手作りしているものです。

座敷に置かれた古い黒電話や茶釜、鏡台が昭和レトロな雰囲気を醸す

元々洋菓子店に勤めていたという店主の村上公子さん。東京に洋菓子の食べ歩きに行った際に、たまたま入った甘味処のあんみつに出会ったことがきっかけで、地元神戸に甘味処を開いたのだとか。

開店当初に開発したメニューをほとんど変えずに、現在もほぼ手作りで提供されています。丁寧な仕事をずっと変わらず続けているのも地域で愛される理由かもしれません。