35年の歴史に幕。スマスイで最後の思い出づくり
5月末で閉園する『須磨海浜水族園』に行ってきました 神戸市須磨区
神戸っ子なら誰しも一度はお世話になったことがある、“スマスイ”こと『須磨海浜水族園』の閉園までまもなく1ヶ月を切ります…。
そこで今回は、1987年のオープンから35年間、世代を越えて愛されてきた同園の歴史を振り返りながら、園内で行われている「スマスイ閉園プロジェクト」について紹介したいと思います。
筆者が訪れたのは、天気の良い4月の某日。JR須磨海浜公園駅から海側に向かって歩くと、“三角屋根”が印象的なスマスイの本館が見えてきました。
1957年にオープンした『須磨水族館』から『須磨海浜水族園』へ全面リニューアルする時に建てられた同館とも、もうすぐお別れ…。
いきなり寂しさがこみ上げてきましたが、気を取り直して園内へ入場します。
スマスイを象徴する1階エントランスの「波の大水槽」。この日も、親子連れを中心にたくさんの人で賑わっていました。
夢中になって水槽を泳ぐ魚たちを見ている子どもたち。それを見守る親御さんもかつて同じように水槽に張り付いていたかと思うと、感慨深いです。
波の大水槽は2階からのぞき込むように観賞することができるのも魅力のひとつ。今回は特別にバックヤードから内部に入らせていただき、飼育員の樋口さんにもお話を伺いました。
ピラルクなどの『外来淡水魚』の飼育を主に担当されている樋口さんにスマスイの魅力をお聞きすると、「とにかく入園料が安いところでしょうか(笑)。これだけ色々な生きものたちが見れてこの価格はすごいと思います」とのこと。
家族みんなで出かけやすいリーズナブルな入園料は、ファミリー層にとって本当に魅力的ですよね~。スマスイが愛された理由のひとつなのは間違いないと思います!
今は本館だけですが、少し前までは「イルカライブ館」や「アマゾン館」などの屋外施設も豊富で、本当に見ごたえがありました。
現在館内には、往年の屋外施設を振り返る「スマスイ思い出イラスト」が展示されているので、訪れた際はぜひチェックしてくださいね♪
3階にある「水辺のふれあい遊園」では、閉園日までスマスイの人気者・マゼランペンギンたちと会うことができますよ。
飼育担当の棟近さん曰く、ペンギンたちは性格にそれぞれ個性があり、好奇心旺盛な子から、のんびりマイペースな子まで様々なんだとか。自分だけの“推しペン”を見つけて、記念撮影するのも良い思い出になりそうです。
そんな棟近さんが思うスマスイの魅力はズバリ「独特な展示や企画」。2008年から始まった「こたつで大水槽鑑賞」をはじめ、“面白いと思ったらやってみる精神”で実施されてきた企画の数々は、確かにスマスイならではですよね(笑)。
同じく3階にある「スマスイミュージアム」では、スマスイの歴史を振りかえる写真パネルや貴重な資料が展示されていました。
ミュージアムの一角に設置された「メッセージボード」には、すでにたくさんの“スマスイ愛”あふれるメッセージが!筆者も「ありがとうの気持ち」を綴ってきましたよ♪
スマスイのオープン以来、園を代表する生きものとして人気を博した「ラッコ」の飼育の歴史を紹介する展示パネルも。
「スマスイと言えばラッコ!」という人は、ぜひパネルを見ながら思い出話に花を咲かせてくださいね。
ちなみに園内には、往年のスマスイを体感できる“懐かしのスポット”がいくつか残っており、そのひとつが写真の「水槽内に描かれたイラスト」です。かなり昔に描かれたものらしいので、見覚えのある人は写真撮影を忘れずに。
こちらのレア情報を教えてくれたのは、営業としてスマスイを支えてきた榎田さん。かつては園内での接客や、「ラッコのエサやり」体験のナレーションを行う『アクアパイロット』の一員として活躍されていたそうです!
そんな榎田さんはスマスイの魅力について、「35年が経ち、お世辞にもきれいな建物ではありませんが、だからこそ感じる穏やかで落ち着いた空気感や、懐かしさを感じる匂いのようなものがあると思うので、閉園前にその雰囲気をもう一度味わってほしいです」と語ってくれました。
園内では35年の感謝を込めたプロジェクションマッピング「スマスイ・タイムトラベル~思い出がいっぱい~」も実施中なので、ぜひ最後の思い出づくりに家族や友人と一緒にスマスイに足を運んでみてくださいね♪
詳細情報
- 閉園日
- 2023年5月31日(水)
- 場所
- 神戸市立須磨海浜水族園
(神戸市須磨区若宮町1丁目3-5)
GoogleMapで探す - 営業時間
- 9:00~17:00(最終入園 16:00)
- 入園料
- 大人(18歳以上)700円
中人(15~17歳)400円
小人(小・中学生)300円
幼児 無料
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