なんと幅60cm!日本一狭い橋は人がすれ違えないほどでした!
日本一狭い橋!?『生瀬水道橋(生瀬水管橋)』に行ってきました 西宮市
“人が通る橋としては日本一狭い”と噂の橋が西宮市にあるのをご存知ですか?なんでも、幅がわずか60cmほどしかないそうです。いったいどんな橋なのか、噂の真相を確かめるべく実際に現地へ行ってみました!
場所の住所は「西宮市宝生ケ丘」ですが、最寄駅はJR・阪急「宝塚駅」。駅からは歩いて12分ほど。今回筆者は川の東側から西側へと橋を渡ってみることに。
まず、国道176号線を北方面に少し歩き、「がんこ 宝塚苑」を越えてすぐの「栄町3丁目交差点」を左折します。
そのまま道なりにしばらく歩いて行きます。
途中、「栄町三丁目第三公園」をはじめ、いくつか小さな公園がありますが、それを越えてさらに道なりに進むと…、
「この先行止まり」の看板が!看板を見つけてなんだかワクワクしてきました。ちょっとした探検気分です(笑)さらに先へと進みます。
看板にも書いてありますが、橋の近くは住宅地で道幅も狭く車の通り抜けもできないので、車で行く場合は宝塚駅近くのコインパーキングに止めてから徒歩で向かうといいと思います。
車両の通行を止めるフェンスがありました。ここまで来ると橋はもうすぐそこ。横に歩行者用の通路があるので、そのままフェンスの横を通り川沿いの道へ。
武庫川にかかる銀色の橋が見えました!少し離れた場所から見てもその狭さが伝わってきて、「本当に人が通れるのか?」と若干不安になる筆者(笑)。
橋の入り口には大きな木があり、その横には「生瀬浄水場」がありました。
間近でみると想像以上に幅が狭い!橋というよりは通路といった感じ。
やっぱりかなり狭いです!雨上がりのせいで水の流れの激しくなっている川もよく見えて、ちょっと怖い…。
人が一人立つだけで、もういっぱいいっぱいな幅。
なんとか橋の狭さをお伝えしたいと思い、スマホを置いてみました!伝わりますか??(笑)。
一通り狭さを検証したので、いよいよ向こう側まで渡ってみることに。
すれ違えるかどうか不安なぐらいの橋の幅。橋の上に誰もいないことを確認してから歩き始めましたが、筆者の思いとは裏腹に、割とすぐに向こう側から橋を渡ってくる人が現れました(泣)。
向こう側から来る人は筆者の方に向かって躊躇なくどんどん進んで来ます。引き返そうか迷いましたが、流れにまかせて筆者も進んでみることに。エンカウントの時が迫ります…。いけるか…!
無事すれ違うことができました!すれ違った方にお聞きしたのですが、対面する少し前になると"横向きになってカニ歩きに変える"というのがここでの暗黙のルールのようです(笑)。
橋の上から見える景色はこんな感じ。天気の良い日には素敵な景色が楽しめそうですよね。高所恐怖症の人は足がすくんでしまうかもしれません。
"なぜこんな狭い橋を作ったのだろうか?"この橋について調べてみました。
一般的には『生瀬水道橋』と呼ばれているのですが、正式名称は『生瀬水管橋』。その見た目からか地元では「銀橋」と呼ばれることもあるそうです。1975年に作られたこの橋の本来の目的は名前の通り水道水を運ぶためのもので、管の上にある通路は管理用のものでした。今でも橋の下には管があり水道水が運ばれています。
"なぜその橋を人が通るようになったのだろうか?"その理由は「地域の人の安全を守るため」でした。
この地域の中心にある「武庫川」。川を渡る道路として現在ではパイパス道路「新生瀬橋」もありますが、『生瀬水道橋』のできた頃はそこから約200m離れた「生瀬橋」しかありませんでした。
「生瀬橋」は片側一車線の狭い橋ですが、当時は1日約2万台もの車の通行があり、大型トラックやダンプカーも約4,000台も通る交通量の多い橋でした。狭い橋にこれだけの通行量があったため、歩行者の安全性が危惧されていたそうです。
そんな中『生瀬水道橋』が作られると、地域の住民から「安全のために歩行できるようにしてほしい」という声が上がり始めました。特に子どもたちの安全のための通学路にしたいと地域自治会が市に呼びかけ、歩行橋として通行できるようになり、今に至るそうです。
日本一狭い橋『生瀬水道橋』は地域の人々の安全を守り続ける、地元の人々にとってなくてはならない大切な橋でした。
詳細情報
- 場所
- 生瀬水道橋(生瀬水管橋)
(西宮市宝生ケ丘1丁目16-29)
GoogleMapで探す - アクセス
- JR・阪急「宝塚駅」から徒歩約12分