和食も洋食もお寿司も丼も、老若男女に人気の料理店
『魚菜処 わたつみ』 実食レポ 神戸市垂水区
垂水駅東口から歩いてすぐ、区役所の前にある『魚菜処 わたつみ』は、垂水の地で31年間営業を続ける料理店です。地元の人たちを中心に長年愛され続けるお店には理由があるはず。その理由を探りに出かけました。 [ 広告 ] 記事の続きは下にスクロール [ 広告 ] 記事の続きは下にスクロール
2021年にリニューアルした店内は広々として清潔で、様々な用途に使えそう。テーブル席にカウンター席、お座敷席もあるので、小さなお子さんと一緒でも安心です。
同店のオーナー兼マスターの小野さんは、御年79歳。現在もメインで調理を行い、店舗の運営からメニュー表の作成まで行うパワフルで陽気なマスターです。
小野さんの前職は、なんとミュージシャン。プロのトランペッターとしてアロージャズオーケストラで演奏するほどの腕前でしたが、31歳で惜しまれつつ引退。その後、12年間自動車のディーラーとして働き、40代半ばで飲食の世界に入ったそうです。当初は店舗の運営を中心に行っていましたが、「自分でやれないことはない」という持ち前のチャレンジ精神から調理の技術を学び、すべてを自身で行えるようになったのだとか。
そんなマスターを中心に、元気で気の利くスタッフさん揃いの同店。メニューにも特徴があります。それは、種類が豊富なこと。和定食に洋食、丼もの、お寿司・・・毎回何を注文しようか迷ってしまうほどです。
「主菜を選べる彩り和定食」をいただきました。小鉢がたくさん付いていて嬉しくなるこちらの定食、メイン料理は、天ぷら、お刺身、焼き魚、煮魚の中から1つ選べます。さらに、プラス100円で、しらすご飯に変更することもできます。
お料理は、ひとつひとつすべて手作り。いただきながら「あ、これ家でもマネしてみよう」と思える家庭的な味付けは、子どもにも安心して食べさせられます。そしてここに来ると、子どもも喜んでたくさん食べます。どれもホッとする味なのです。こういう定食がいつでも食べられる場所があるのは嬉しいですね。
洋食メニューも人気なのだとか。洋食が人気というのはちょっと意外でしたが、たしかに周りでも注文されている人が多かったです。ボリュームたっぷりの「ガッツリワンプレート」は、人気のハンバーグ、トンカツ、エビフライ、からあげなどが少しずついただける、洋食好きにはたまらない一皿。
ハンバーグと揚げたてカリカリのトンカツにはたっぷりのデミグラスソース、サクサクの海老フライにはタルタルソースがかかっています。デミグラスソースもタルタルソースも、小野さんのお手製だそう。唐揚げはしっかり味で食べ応えがあります。お腹がペコペコでも満足すること間違いなしの一皿です。
「大海老フライ定食」や「トンカツ定食」などシンプルな定食もありますよ。定食はすべて、ご飯のおかわりが無料です。
お昼の時間帯にも一品料理の注文ができるので、お酒を飲む人にも良いですね。夜には100品ほどもあるメニューが用意されているので、また違った楽しみ方ができそうです。ちなみに、夜でも「定食」の注文OKです。
小野さんの企画で演奏会や落語会が行われることもあります。店内の一部が舞台となり、備え付けの照明や音響はプロ仕様の本格的なものなのだとか。
「美的感覚やハーモニーなど、音楽と料理には相通ずるものがあります」と小野さん。今も毎朝30分トランペットを吹き、サラリーマン時代に習得した技術を駆使してチラシやメニュー表をデザインし、調理場に立つ(休憩時間にはジムにも通っているそう)・・・「良いも悪いもすべて自分。プラス思考で前向きにいると、毎日が楽しいですよ」と笑顔でお話されるのを聞いていると、こちらまで元気がもらえます。マスター目当てに通うお客さんがいるというのも納得です。
家族での食事や友達同士の集まり、1人でのランチやちょっと1杯飲みたい時にも、気兼ねなく訪れることのできるお店です。「今日のお昼どうしよう?」「今度どこで集まる?」と思った時、ぜひ『魚菜処 わたつみ』を思い出してくださいね。