温もり溢れる器と美しい料理を堪能
創作和食と陶芸のお店『眉月(びげつ)』実食レポ 高砂市
高砂市米田町、国道2号線から一本路地を抜けた閑静な住宅街に店を構える「眉月(びげつ)」。こだわりの月替りランチと落ち着ける空間が魅力的で、平日のみの営業ながら予約必須の人気店なんです。そんな今年で22年目を迎える、高砂の名店をレポートします。 [ 広告 ] 記事の続きは下にスクロール [ 広告 ] 記事の続きは下にスクロール
国道2号線から少し細い路地を進むと看板が見えてくるので、そのまま20メートルほど進んだ先に広々とした12台停められる駐車場があります。座席数よりも少ないので乗り合わせのご来店をお願いしているそうです。
駐車場からお店へ歩いていくと、味のある看板とのれんが目に留まります。2001年に加古川市ではじめたお店を2004年に今の場所に移転。元々住んでいた愛着のある住まいを改装して、今のお店になったそうです。店名の「眉月(びげつ)」は墨絵で観音様を描いていた祖父に教えてもらった観音様の眉のことだそうで、子ども心にとてもきれいな響きの言葉だと心に残っていたことをふと思い出し、店名にしたそうです。
靴を脱いで履物に履き替えて中へ。玄関を入るとまるでギャラリーのような雰囲気に驚きます。グリーンが溢れる店内ではたくさんの陶芸の作品やオブジェが出迎えてくれました。ご主人が陶芸をされるそうで、作品や趣味で集めたものを展示しており、とても見ごたえのある店内になっています。
店内は広々としていて座席数は40席。大人数用の広いテーブルから、カウンター席まであり、どの席も作品に囲まれた趣のある空間でゆっくりとした時間を過ごせます。
「眉月」のメニューは月替りのランチ1種類のみ。この味のある素敵なイラストは店主の手書きで、20年間毎月丁寧に書かれているのだそう。インスタグラムでも更新されているので月初めにチェックしてみてくださいね。
こちらが月替わりのランチです。まるで会席料理のように美しい〜!取材用にすべてズラッと並べてもらいましたが、お店では先出しから順番にゆっくり提供してくれますよ。美しい料理の数々もさることながら、圧巻の全12品、デザートやドリンク付きで大満足のボリュームですね。
そして注目していただきたいのが器の数々。お店をはじめるきっかけの1つに、ご主人が趣味で作った陶芸の作品になにか盛り付けをしたいというのがあったそうで、今回の盛り付けに使われている器の数々も、ご主人の手作りのものがほとんどなんです。温もり溢れる手作りの器を楽しみながらいただくランチ…格別です。
このかわいい箸置きも手作り。かわいくてほっこり。
陶芸作品のギャラリースペースもあって、一部商品は購入することも出来るそうです。
中庭にもかわいいオブジェを見つけちゃいました。こちらも手作りの作品で、店内にはまだまだ楽しい発見がたくさんありますよ。
お料理の話に戻って、取材に伺った6月のランチの内容は先付と小芋の餅米蒸し、生春巻きのサラダ、メインのロールキャベツののったプレートには古代米、コロコロたまご、すまし汁、豆味噌、ガラスに入った茶碗蒸しが。さらに揚げたての天麩羅を抹茶塩で頂き、デザートにはおはぎとコーヒーか抹茶ラテが選べます。
こちらは先付。パリパリの皮の下には何がはいっているの!?と楽しんでもらいたいと店主。中にはカラフルな野菜とイカのフリットが入っていて、中を覗き込む楽しさにウキウキしちゃいました。
一際目を引いたこちらのコロコロたまごは黄身にマッシュポテトを混ぜて豪華に飾り付けをしています。家ではこんなひと手間を加えて盛り付けることはしないと思うので、見て綺麗とか可愛いとか感動を与えられるようなメニューを意識して考えられているそうです。器も映える盛り付けで目にも美味しいとはこのことですね〜。
小芋の餅米蒸しはモチモチ食感がたまらない逸品。メインのロールキャベツはしっかり煮込まれていて、ホロホロ解けてしっかり染み込んだクリームの味付がご飯に合います。すまし汁や茶碗蒸しは出汁の旨味がしっかり効いていて、心も温まるほっと安心するお味。古代米ももっちり食感で、旨みがありどんなおかずとも相性抜群。手の混んだ料理をちょこちょこ色々食べられるのってほんとに幸せですよね。
メニューはなるべく旬の食材を意識して考えられているそうで、夏は涼し気なメニューだったり、冬は温まる小鍋がついたりと季節によっても楽しめます。揚げたてサクサクが堪らない天麩羅はどの季節にも登場するそうですよ!
お腹いっぱいでもスイーツは別腹♪自家製のおはぎとコーヒーを頂きました。甘〜い幸せ!でもあっさりしていて食後でもペロッと食べられます。デザートも季節ごとにわらび餅やコーヒーぜんざいに変わるそうですよ!どれも美味しそう!
「眉月」では時間制を設けていないのでゆっくり過ごすことができます。店主の伊東さんご夫婦も「時間を気にせず、お話も楽しんでゆっくり寛いでもらいたい」と語っています。人気のお店なので前もっての予約が確実です。予約でいっぱいの日もあるそうなので、当日でもいいので席の確認の電話をしてから訪れてみてくださいね。
最後にお箸袋に何やら書いてある!と見てみると…なんだか心に響くひとことが。こちらも店主の直筆のひとこと。同世代の女性のお客様が多いので、自分の思いついた言葉を書き溜めてお箸袋にしたそうです。その数なんと84種類!くすっと笑えるひとこともあり、毎回違うひとことに出会えるのも楽しみになりそうですね。
美味しいお料理とセンス溢れる芸術的な空間でゆったり過ごす時間は、とても特別な時間になりました。みなさまも手作りの器の温もりやその器を活かした雅やかな料理をぜひ味わってみてくださいね。
- 場所
- 眉月(びげつ)
(高砂市米田町島413-1 )
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