2020年1月1日開催の天皇杯終了まで

ヴィッセル神戸　ダビド ビジャ選手が今シーズンで現役引退

　11月13日、ヴィッセル神戸が神戸市内のホテルで記者会見を行い、ダビド ビジャ選手の引退を発表した。

　所属選手や監督が集まる中、楽天ヴィッセル神戸の三木谷浩史会長とビジャ選手が登壇。ビジャ選手の口から「今日はこの場を借りて、私が今シーズン限りでプロとしてのキャリアに終止符を打つ、引退を決意したという発表をさせていただきます。コンディションとしては今シーズン、ヴィッセル神戸のもとで自分でも良いプレーが出来ていると思うし、チームに貢献できるゴールも決められていると思います。でもずっと思ってきたことがあり、私はサッカーに引退させられるのではなく、自分の意志でサッカーを引退しようと決めていました。周りの人ともよく話し合った結果、今がそのタイミングだと思い決断しました」と告げられた。

　続いて、これまでのキャリアに携わったチームや組織、選手、家族などへの感謝の想いを丁寧に綴ったビジャ選手。「今在籍しているヴィッセル神戸。新たな国でまたチャンスをいただき、自分にとっても家族にとっても素晴らしい時間を過ごせた。そしてスペイン代表にも感謝を述べたい。物心がついたときからの大きな夢が赤いユニフォームを着ることだった。その場で98試合も出場でき、ワールドカップなどのタイトルを取ることもできた。本当にサッカー選手のキャリアとしてこれ以上はないほどの機会をいただいたと思っています」と感極まった表情で述べるシーンも見られた。

　また、「個人的に感謝を述べたい人もいる」と身近な存在にもコメント。「一番大切な存在であるパトリシア（妻）に感謝したい。これまで自分はサッカー選手としていろいろな決断をしてきたが、自分の人生の中で最高の決断は彼女と結婚したことだと思います。そしてアンドレス（イニエスタ選手）。彼と一緒に生きてきたことは掛け替えのないことですし、残りの1か月半の期間を満喫して、一緒に天皇杯のタイトルを獲れれば幸いです」と語った。

　引退後については「ニューヨークのクイーンズの経営に携わっていったり、展開しているサッカースクールなどで子どもたちにサッカー教育を行ったりしていく。自分がピッチでプレーすることはなくなっても、サッカー界に貢献し続けたいと思っています」と話した。

　三木谷会長は「（最初聞いたときは）非常に驚きましたが、彼のサッカーの哲学、サッカープレーヤーとしての決断を尊重し、第二のキャリアに快く送り出したい」とエールを送った。

　今シーズン、ヴィッセル神戸は「2019 明治安田生命J1リーグ」で残り3試合、12月21日開催の「天皇杯」準決勝、さらに2020年1月1日開催の同大会でタイトル獲得を目指す。なお、12月7日のJリーグ最終戦（対ジュビロ磐田戦）では引退セレモニーを実施予定。

【ダビド ビジャ選手　プロフィール】
・本名 David Villa Sánchez （ダビド ビジャ サンチェス）
・生年月日 1981年12月3日（37歳）
・国籍 スペイン
・ポジション FW

〈チーム歴〉
スポルディング・ヒホン（'01～'03/ESP）
レアル・サラゴサ（'03～'05/ESP）
バレンシア CF（'05～'10/ESP）
FC バルセロナ（'10～'13/ESP）
アトレティコ・マドリード（'13～'14/ESP）
ニューヨーク・シティ FC（'14～'18/USA ※'14:メルボルン・シティ/AUS ローン移籍）
ヴィッセ ル神戸（'19～）
※ESP=スペイン USA=アメリカ合衆国 AUS=オーストラリア

〈出場歴〉
［J１リーグ通算］26試合出場 12得点
［リーガ・エスパニョーラ 2部通算/ESP］80試合出場 38得点
［リーガ・エスパニョーラ通算/ESP］352試合出場 186得点
［A リーグ通算/AUS］4試合出場 2得点
［MLS 通算/USA］124試合出場 80得点
［チャンピオンズリーグ通算］51試合出場 16得点
［UEFA カップ通算］26試合出場 11得点

〈代表歴〉
98試合出場 59得点

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