マットに上がれば、そこは小宇宙だった

映画『聖なる呼吸 ヨガのルーツに出会う旅』

　南インドの美しい風景と貴重な映像を交え綴られる、ヨガのルーツに出会うドキュメンタリー『聖なる呼吸 ヨガのルーツに出会う旅』が元町映画館（神戸市中央区）にて11月5日から25日まで上映される。ヨガ初心者の映画監督がインドを巡ってみつけた真実が描かれる。

　今やヨガ人口は世界で3億人と言われるが、20世紀初頭インドでは少数の年配者や僧侶だけにしか知られていなかった。当時、大学でヨガの実践と哲学を教えていたクリシュナマチャリアは、マイソール王国の君主に雇われ、身体能力を高めるための古典ヨガを発展させた新たなヨガの方式を確立した。これが現代ヨガの源流になったといわれている。

　本作は、ドイツ人映画監督ヤン・シュミット＝ガレが、ヨガの起源に興味を抱き南インドを訪れ、“近代ヨガの父”ティルマライ・クリシュナマチャリアの軌跡を追った記録。旅の中で監督はクリシュナマチャリアの直弟子で現代ヨガの最大流派の一つであるアシュタンガヨガの祖・Ｋ.パタビジョイスから太陽礼拝を学び、アイアンガーヨガの祖・Ｂ.Ｋ.Ｓ.アイアンガーからアーサナ（ポーズ）の指導を受け、旅の最後にはクリシュナマチャリアの三男から“命をつなぐヨガ”を施される—。

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