僕たちにしか歌えない「かけめぐる青春」
城田優も即答で快諾してくれた
―その中で、苦戦した曲などはありましたか?
「モンキー・マジック」は全編英語詞ですし、ヒャダインさんから「いつも自分が歌っているキーより上げて歌ってほしい」というリクエストがあり、はじめは少し戸惑いました。僕の中で「きれいに歌える音域」というのがあって。でもそれを超えた音域で歌うことによって、いつもとは違う音色や響きが出てきたし、僕の新たな一面を引き出してもらえたと思います。
―また、参加アーティストが豪華なのも印象的でした。
これもヒャダインさんからのリクエストなんですが、「かけめぐる青春」では演劇プロジェクト「IMY(アイマイ)」のメンバーでもある城田優とデュエットしました。男2人で「ビューティービューティー」と歌っている画が面白いからと(笑)。城田とは普段から仲が良いので連絡してみたら、「ぜひやりたい」と即答で快諾してくれました。原曲にはないセリフも入っているのでミュージカルらしさもあり、僕たちにしか歌えない「かけめぐる青春」になったと思います。
―昭和の高校生の姿が歌われた「高校三年生」もヒップホップ調にアレンジされていて、全く違う世界観の歌になっていますね。
こちらは、現役高校生ラッパーの弓木大和君に参加してもらっています。まさか舟木一夫さんのデビュー曲であるこの名曲がヒップホップ調になるなんて、誰も想像つかないと思うんです。でもそれが違和感なく、現代版の「高校三年生」として聴ける仕上がりになっているので、やっぱりヒャダインさんってすごいですよね。あと、ミュージカルで有名な「雨に唄えば(Singin’in the Rain)」のカバーでは1人2役の男女デュエットに挑戦しています。ヒャダインさんの手に掛かれば、もう普通には歌わせてもらえません!女性に扮した僕(育子)も登場するので、ぜひ“育三郎&育子”のハーモニーをお楽しみください(笑)。
―各地でリリースイベントやキャンペーンも精力的に行われていますが、反響や手応えはいかがですか?
世代関係なく、色々な方に楽しんでもらえている実感があります。ミュージカルでは劇中に歌うので、お客さんが手拍子したり、合いの手を打ったり、一緒に歌ってくれるシーンって無いんですよ。でも今回「お祭りマンボ」をテレビの公開収録で歌ったときには、ご年配の方も手を上げて「ワッショイワッショイ」と大声で歌ってくださいました。自分でも楽しく歌いながら、幅広い世代のお客さんを巻き込んで盛り上げられるのが今作の魅力だと思います。