―新会社の設立や、公式Youtubeチャンネルの開設など、新しいことにも挑戦されていますが、コロナ禍の間に何か心境の変化はあったのでしょうか?
山村:世の中全体の雰囲気もそうなんですが、自分自身もこの2年の間は、どこか停滞感を感じていました。バンドが10年を超えてきて、変わらなきゃいけない、このままじゃいけないという変化への欲望は持っていたんですけど、(コロナ禍によって)止まらざるを得なかった。心の中では前に進まないといけないと思っているのに。例年なら大きなライブや周年記念など、ある程度トピックがあるものなんですが、この2年間はトピックらしいトピックがありませんでした。そうしたコロナ禍に対する鬱憤や諦めの気持ちみたいなものから、自分たちの心を守ってくれたのが音楽でしたね。音楽という表現が、思うように動けない状況の中でも自分たちはちゃんと生きているということを感じさせてくれました。音楽には心に居場所を与えるような力があると思います。だからこそ、今何かを立ち止まらざるを得ない人に対して、どんな時も心は動いているんだという、“生きている証”みたいなものを、音楽に変えて届けられたらいいなと思っています。
―阪井さんはいかがでしょうか。
阪井:山村とまったく同じ想いです。
山村:(笑)。
阪井:そこまで一緒なんか!っていうくらい、一言一句同じでびっくりしました。
―公式Youtubeチャンネル「ふらよん!」を見ていると、皆さんすごく仲が良くて、学生時代の頃の雰囲気が想像できました。
山村:あれ、どこがおもしろいと思います?
阪井:(笑)。学生時代というか、身内ノリ感がすごいんですよ。自分らだけ楽しんでるみたいな。
―動画の最後に馬の大群の映像が流れるのはなぜなんでしょうか(笑)。
阪井:あれは『水曜どうでしょう』へのリスペクトです(笑)。
山村:大好きなんです、僕ら。
阪井:動画のネタはメンバーで企画会議をして決めています。