たつの市御津町にある『ごはんやさん ときどき おさけ 心音（ここん）』は今年の6月にオープンしたばかりのお店です。

青い暖簾が目印。駐車場は店舗の前に軽2台と店先とからさらに50ｍ先に7台分の駐車スペースがあります

新舞子浜に近い国道250号線沿い、マックスバリュ御津店の前の交差点を右折してすぐの場所に店を構えています。

カウンター越しに奥の厨房を覗き見た風景。その繊細な腕前で料理が盛り付けられてゆく

店主の南葉さんは生まれも育ちも東京で、長年勤めあげた料理店では和洋中そしてデザートまでありとあらゆる料理を習得。東京の有名店『俺のフレンチ』の姉妹店である『俺の割烹』の立ち上げメンバーとして腕を振るっていたほどの実力派です。奥様のご実家がある自然豊かなたつの市御津町への移住後、自らのお店を開かれました。

「心音ランチ」1,500円（税込）　2種類から選べる週替わりのメイン1品＋季節の小鉢6品にご飯とお味噌汁付き

今回は店主自慢の「心音ランチ」をご紹介します。心音ランチはとっても品数が豊富。キラキラと輝くとっても豪華な御膳に思わず目を奪われます。

「鶏肉の黒酢あんかけ」　　地産地消を大切にし、食材から米まで地元の旬のものを使用している

こちらのランチはメインを2種類から選ぶ事が出来ますが、おすすめして頂いた「鶏肉の黒酢あんかけ」をセレクト。黒酢あんかけ…と言われると味のしっかりとしたかなり甘酸っぱいイメージを想像しますが、同店の料理はそのイメージとは異なります。

カリッと揚げられた若鶏のジューシーな肉の旨み。そして包み込む黒酢のソースとの絶妙なバランスの取れたコクのある味わいに仕上げられており、一緒に素揚げされた茄子も口の中でとろけます。

手前から「鴨のローストと炊き合わせ（生姜ジュレ・海ぶどうを添えて）」「カボチャサラダ」「鶏ハムの塩だれ」「つるむらさきと茄子のお浸し」

心音ランチの凄さはメインだけには留まりません。小鉢の一品一品が際立っており、まるでコース料理を頂いているよう。鴨のローストは表面を炙った鴨をさらに低温でじっくり火を入れる事で、濃厚な鴨の旨みや柔らかさを引き出します。

鴨の後ろには蒟蒻や根菜の煮物が隠れていますが、柔らかな味の染みた蒟蒻と生姜のジュレの味わいの絶妙なコンビネーションには大変感動しました。

「自家製胡麻豆腐とイチジク」

自家製胡麻豆腐は、まったりとした胡麻豆腐に濃厚な胡麻ソースがかかっていますが、そこに添えられたイチジクとの組み合わせは正に絶品。

「出汁巻き卵」

ぽってりとしたかわいらしい大根おろしが目を引く、見た目も美しい出汁巻き卵も大変上品な味わい。同店の出汁は鰹と昆布から引いており、お店で出される料理はこの出汁をベースにして作られているそう。割烹料理店には普段なかなか足を踏み入れる機会が少ない筆者ですが、全ての料理の一つ一つに隙の無い心音ランチには終始心を奪われっぱなしでした。

「バスクチーズケーキ」400円（税込）　キッチンにちらりと見えるそのビジュアル…提供される前からも、期待に胸が高鳴ります！

ランチの後は人気のバスクチーズケーキも頂きました。

お腹と時間に余裕があるなら、プラスアルファで是非味わって欲しい…贅沢な一品

断面からも分かるのはそのなめらかさ。空気を入れないように絶妙な加減で泡立てることでとろとろの食感を演出します。甘酸っぱいベリーのソースはケーキの良いアクセントになっており、味の変化も楽しめました。

店を入ってすぐにカウンター4席と座敷が1室。奥には4人掛けのテーブルが2席、2人掛けテーブルが4席がある。可愛らしいインテリアや壁の小物や雑貨は奥様と娘さんの手作り

店内はご家族連れでも利用しやすい心地良いインテリアで、ほっと寛げる癒しの空間となっています。

息がぴったりでおしどり夫婦の南葉ご夫妻。お2人のその笑顔は心を和ませてくれます

優しさが溢れるこの温かな料理店に、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。