滝の茶屋駅近くにオープンした『薬膳dining 彩（さい）』（神戸市垂水区）は、旬の野菜をたっぷり使った「薬膳レストラン」です。“薬膳”ってちょっと難しそう…でも興味ある！ということで、早速取材に訪れました。 

山陽電鉄「滝の茶屋駅」から徒歩1分です

「滝の茶屋駅」の美しい景観を楽しみつつ、北に歩いてすぐのところにお店はあります。 

テーブル2台に8席だけのこぢんまりとした店内ですが、狭い感じはせず、ほどよく差し込む光が心地よい空間です。 

まるで誰かのおうちにお呼ばれしたような、アットホームな雰囲気 

店主の森本さんはピッツェリアやフレンチレストランで勤務後、調理師免許を取得。地元の保育園で調理主任として働いていました。その間、子どもの体調や食事のことで相談を受ける機会が多く、“食べ物を変えることでからだが整っていく”ことを実感したそう。

その後、薬膳について基礎から学びたいと学校に通い、「国際中医薬膳師」の資格を取得。 

その季節にぴったりのお茶がポットにたっぷり♪ 

お店を開いたきっかけは、「わかってはいるけれど、なかなかからだに良いものを作れない」人が多いと知ったこと。「ここに来ればからだに優しいものが食べられて、ほっとできる。そんな場所にしたくて」と森本さん。 

食前ドリンクは「りんごの甘酒」、からだに染み渡ります 

同店でいただけるのは、前菜とメインプレートからなる「彩ランチ」。 

「彩ランチ」1,980円（税込） ※写真は「前菜プレート」

彩り豊かなお料理の数々に心が躍ります。 

「鶏ハムのサラダ」の鶏ハムももちろん手作り 

神戸産野菜に鶏胸肉で作ったハム、そこにハッとするようなピンク色のソースがかかったサラダ。シンプルな組み合わせに、酸味と甘味の効いたソースの美味しさが際立ちます。 

「薬膳ソース」は1本1,500円（税込）で販売もされています 

鮮やかな「赤の薬膳ソース」の主な原料は国産ビーツ。血の巡りを良くする食材なのだそう。信頼する生産者から取り寄せた食材を使い、添加物を使わず丁寧に作られたソース。美しくて栄養満点のソースです。 

「人参のポテトサラダ」には「黄色の薬膳ソース」が使われています

「小松菜と白キクラゲの柚子和え」、「春キャベツとさくらえびの炒め物」、「新玉葱のオレガノ焼き」…旬の食材を使って作られるお料理はどれもシンプルながら奥深く、じっくりと味わいたくなります。 

お料理の内容は月ごとに変わります 

メインの「鱈の酒蒸し」も調理法は難しくないそうですが、丁寧な下ごしらえと質の良い調味料が素材の味を引き立てています。 

トロトロ絶品の「茶碗蒸し」もコツを掴めば簡単なのだそう

食後にはぜひ「デザートプレート」を。 

「デザートプレート」520円（税込）※ランチ利用の場合にのみ注文可能です

「オレンジのシフォンケーキ」に「杏仁豆腐」。「くるみきな粉」は一度食べると病みつきになる味！

“薬膳料理”と聞いてクセがあるのかと思っていましたが、そんなことはまったくなく、むしろ日常生活に自然に取り入れやすいことを知りました。

身近な野菜などを使って、季節の食材をバランスよく摂ることで身体の調子を整えることができるという考え方＝“薬膳”なのだそう。 

忙しくても無理なく取り入れられる方法、早速実践しています！ 

ここに来ればからだに優しいものが食べられるのはもちろんのこと、家庭ですぐに実践できそうなことも教えてもらえます。例えば、簡単で美味しい出汁の取り方、寒い季節に大事な「腎」の働きを促す食材など…。

美味しいお料理を味わいながら食について楽しく考えるきっかけにもなるお店。“薬膳”ってなんだかとてもおもしろい！そんな発見のあるお店でした。