約200点！ピーター・シスの創作の軌跡を辿る

市立伊丹ミュージアムで特別展「ピーター・シスの闇と夢」 伊丹市

「市立伊丹ミュージアム」（伊丹市）では、『ピーター・シスの闇と夢』が開催されています。期間は6月11日まで。
©Peter Sis
共産党統治下のチェコスロヴァキア（現：チェコ共和国）に生まれ、自由を求めてアメリカに亡命した絵本作家ピーター・シス（1949年生、敬称略）。世に送りだした30冊近くの絵本はコールデコット・オナー賞など数々の賞で称えられ、多くの人びとを魅了しています。

《かべ》©Peter Sis, エリック・カール絵本美術館寄託
故郷の思い出を描いた『三つの金の鍵 魔法のプラハ』や『かべ 鉄のカーテンのむこうに育って』などの代表作をはじめ、小さな子どもたちのためにつくった絵本、広い世界を旅した英雄への憧れを込めた物語、そして、ダーウィンやガリレオなど抑圧に屈することなく意志を貫いた偉人たちの伝記絵本と、その表現はさまざまです。
《星の使者ーガリレオ・ガリレイ》©Peter Sis, エリック・カール絵本美術館寄託
同展では、アメリカに移住したのちに生み出した数々の絵本原画と資料に加えて、絵本作家となる前に冷戦下の旧チェコスロヴァキアで製作し、国際的な評価を得たアニメーションの原画や、新聞雑誌の挿絵、地下鉄や空港など公共の場のためのアートプロジェクトの作品など、約200点を紹介しながらピーター・シスの創作の軌跡を辿ります。

＜記者のひとこと＞
ピーター・シス氏は、すべての絵本で、自分が歩んできた人生と自分自身を投影してきたそうで、チェコスロヴァキアに生まれて「かべ」のなかで育ったこと、アメリカに移住したあとで見たことなど、影から光へと辿ってきた足跡が楽しめそうですね。

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