終戦直後、多くの女性に夢を与えた雑誌とその創刊者が訴えた「美しく生きること」

特別展『それいゆ創刊70周年記念 中原淳一展―美しく装うことの大切さ―』姫路文学館

　姫路文学館リニューアルオープン記念特別展第2弾『それいゆ創刊70周年記念 中原淳一展―美しく装うことの大切さ―』が現在、姫路文学館（姫路市山野井町）で開催されている。12月4日まで。

　中原（1913～1983年）は、画家、ファッションデザイナー、イラストレーター、人形作家として活動するだけでなく、女性誌の創刊やミュージカルのプロデュースなど多岐にわたり活躍。「美しく生きること」を常に心に留め、自らの仕事を通して女性のライフスタイルの向上を訴え続けた。

　1946年に創刊された女性誌『それいゆ』には、中原の美意識がふんだんに生かされつつも実現不可能なファッションではなく今あるもので楽しめる実践的なおしゃれをはじめ、インテリアの工夫や料理のレシピなども掲載され、終戦直後の時期にも関わらず多くの読者の支持を得た。また、10代の少女向けに発行された『ジュニアそれいゆ』も人気を博し、これらの雑誌は多くの女性に夢を与え、姫路市出身のファッションデザイナー・高田賢三などの後進たちを育てた。

　同展では、中原の原画や、女性誌『それいゆ』、オリジナルグッズなどを展示し、その魅力と作品に込められたメッセージを紹介する。

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