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ロケ地・神戸に凱旋!映画『HAPPYEND』空音央監督 Q&Aトークイベント 現地レポ 神戸市

10月4日より劇場公開が始まった映画『HAPPYEND』を手がけた新進気鋭の映画監督・空音央(そら ねお)さんのQ&Aトークイベントが、シネ・リーブル神戸(神戸市中央区)で行われました。

ロケ地・神戸に凱旋!映画『HAPPYEND』空音央監督 Q&Aトークイベント 現地レポ 神戸市 [画像]

近未来の日本を舞台にした青春映画である同作は撮影のほとんどが神戸市で行われており、“凱旋”ともいえる今回の舞台挨拶には、撮影に協力した『神戸市立神戸工科高等学校』『神戸市立科学技術高等学校』の教員・学生の皆さんをはじめ、多くの関係者が来場。壇上に姿を現した空音央監督は「ただいま」と笑顔をこぼし、撮影時の思い出を振り返りました。

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© 2024 Music Research Club LLC © 2024 Music Research Club LLC

同作は、予想される大地震の到来時に首相の権限を強化する法案の是非や、国籍問題、監視社会化などを巡り、デモ活動などが活発化している近未来の日本が舞台の物語で、目まぐるしく変化する社会の中で生きる高校生たちがそれぞれに抱く葛藤や友情の揺れ動きを描いています。

そんな物語の舞台となる高校のロケ地となったのが『神戸工科高等学校』と『科学技術高等学校』の2校で、監督は「本当に、この高校がなければ撮れなかった作品です」とコメント。さらに、「神戸の街自体も、最初にロケハンに来た時から僕たちのことを温かく受け入れてくれたことを覚えています。多くの学生さんがエキストラとして出演してくれたのはもちろん、先生方も色々と動いてくれて。すごく迷惑をかけたと思いますが、本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを述べていました。

舞台挨拶の後半には、ロケ地となった神戸市立科学技術高校の校長先生による花束贈呈も 舞台挨拶の後半には、ロケ地となった神戸市立科学技術高校の校長先生による花束贈呈も

会場では来場者による質疑応答も行われ、「物語の舞台を近未来に設定したのはなぜか」という質問に対して、監督は「この作品は自分が高校時代、大学時代に体験した“友情の決裂だったり友人たちに対する愛などの思い”が根底にあるんですが、それとは別に、大学生の頃、3.11をきっかけに自分の中で政治性みたいなものが芽生えた経験も関係しています」と回答。

「地震に対応する政府や企業の行動を注意深く追っていく中で、日本の地震の歴史も調べるようになり、1923年9月1日に起こった関東大震災の地震をきっかけに起こった朝鮮人虐殺事件について知りました。ちょうどその頃、東京の大久保や川崎でヘイトスピーチや、差別的なデモが行われてたこともあり、過去に起こってしまった虐殺と、その要因としてある差別みたいなものが現在も残っているんじゃないかと感じて。今も30年以内に大地震が来ると言われる中で、過去に起きた出来事が反省されないまま、大地震が起きてしまったらどうなるんだろうと危機感を感じ、未来のことを考え始めたのが、この映画を作りたいと思わせる衝動の一つでした」と語りました。

ロケ地・神戸に凱旋!映画『HAPPYEND』空音央監督 Q&Aトークイベント 現地レポ 神戸市 [画像]

舞台挨拶の終了後、特別に個別取材もさせてもらいました!

Q.監督が感じた神戸の街の印象は?

ロケハンで訪れた時、市民の皆さんの人柄がとてもオープンな感じがしました。外国人の方も多く住んでいる土地柄で、懐が広く、器も大きい印象も受けましたが、それはきっと港町という歴史から来てるんじゃないかと思いました。あと、“地震”がファクターのひとつである映画なので、神戸の震災についてもリサーチをしたんですが、震災の直後に市民の方が集まって、色んな言語で情報を共有するラジオを自主的に立ち上げたという話が非常に印象的でした。“みんなが一緒に共生している町”という印象が強くあり、なおさらこの街が好きになったことを覚えています。

Q.ロケ地となった学校との出会いについて教えてください!

最初は別のロケーションを見ていたんですが、そこだと机や椅子などの備品を用意しないといけなくて、そんな時に神戸フィルムオフィスの方が「近くにある学校が夏休み中だから(備品を)借りれるかもしれない」と提案してくれて。一度見にいったら、もう完璧な、まさに僕が求めているようなロケーションでした。元々学校じゃない場所を高校に仕立て上げようとしても、やっぱりどこか作り物になってしまうので、今回この2校で撮らせていただけたことに本当に感謝しています。(この2校がなければ)この映画はできなかったと言っても過言ではありません。

舞台挨拶後には「サイン会」も実施。笑顔で応対する姿が印象的でした 舞台挨拶後には「サイン会」も実施。笑顔で応対する姿が印象的でした

Q.舞台挨拶でエキストラの皆さんと楽しげにお話をされていましたが、撮影中も和気あいあいとした雰囲気でしたか?

おっしゃる通りです。これは僕の性格もあるんですけど、怖い現場は嫌なんですよ(笑)。愛のある現場が好きで、そういう現場の方がクリエイティビティも発揮されるだろうし、みんなで一緒に作品を作り上げている感覚を共有したいという思いが強いので、そんな環境になるように頑張りました。

Q.主要な登場人物である「高校生5人組」の中で、監督に一番近いキャラクターは誰ですか?

僕の色々な要素がみんなの中にちょっとずつシャッフルされています(笑)。僕自身も高校生の頃は5人ぐらいのグループで一緒にいたんですけど、誰がどれだかわからないようにシャッフルしているので、「このキャラ」というのは特にありません。

Q.この作品は観る人によってどのキャラクターに感情移入するか変わるようになっていると感じました。

映画に出てくる人物はフィクションであれ、映画が始まる前からちゃんと存在する人間であることに説得力を持たせて描く必要があるので、どのキャラクターも理由があって行動を起こしているし、その理由を各キャラクターごとに考え抜いています。(主人公たちと対立する)校長先生の行動にももちろん理由があるし、「誰も悪者ではない」という点は徹底しました。もちろん、メインの主人公はユウタとコウの2人なんですけど、群像の中の他の人物たちのことも同じぐらいの愛を持って描いています。どのキャラクターも一方的に断罪はしたくないんですよ。

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Q.脚本を書き始めたのは7年前とのことですが、今、現実社会が映画で描かれた世界観に近づいている気がしました。それについてはどう思われますか?

7年前の時点で僕が日本の社会を分析したり、世界の国で起こっていることを観察しながら、このまま近未来になった場合、世界はどうなっているんだろうという思考実験をしたのがこの映画です。―例えばアメリカでより右傾化が進んだ状態とか、中国で監視社会がより進んだ状態とか、ロシアで独裁体制がより進んだ状態とか、予想される近未来を全て集めて日本に落とし込んでみたんです。

なので、こんな世界になるんじゃないかと思う反面、こうなって欲しくないと思いながら書いた部分もたくさんあります。結果的には割と当たってるんじゃないかと思う部分も多く、残念な感じはするんですけど、それでも希望を捨てずに生きていかなきゃいけないという思いを持ちながらこの作品を作りました。

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上映期間中、シネ・リーブル神戸には作品のロケ地マップも展示されています 上映期間中、シネ・リーブル神戸には作品のロケ地マップも展示されています

映画『HAPPYEND』は絶賛公開中!兵庫県ではシネ・リーブル神戸(神戸市中央区)とMOVIXあまがさき(尼崎市)の2館で鑑賞することができます。

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詳細情報

公開日
2024年10月4日(金)テアトル梅田、なんばパークスシネマほか全国公開
公開劇場
<兵庫県内>
シネ・リーブル神戸
(神戸市中央区浪花町59)
Google マップ

MOVIXあまがさき
(尼崎市潮江1丁目3-1)
Google マップ
ロケ地
(順不同)
郷土料理からす
カフェパスクッチ 三宮店
韓国家庭料理どんぐり
神戸市内の歩道橋
六甲アイランドリバーモール
大日商店街
城の内歩道橋付近
神戸市立神戸工科高等学校
神戸市立科学技術高等学校
みなとのもり公園
港島住宅

Kiss PRESS編集部:甘佐

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