神戸の主要漁港である垂水漁港。その目の前にある『地魚かっぽう＆鮨 くら蔵（くらくら）』（神戸市垂水区）は、鮮度の高い魚介類を味わえる和食料理店です。 

「垂水駅」から南へ徒歩約3分、国道2号線沿いです 

地元では有名店ですが、会席料理や仕出し料理のイメージが強く、“特別な日”に訪れる場所だと思っていました。 

実は、日常のランチやディナーとしても気軽に利用できるメニューがあると聞いて、早速取材に出かけました。 

今年リニューアルした「オープンキッチン＆凌ぎ席」お一人様も大歓迎だそう 

お店に入るとふわっと漂う香ばしい香り。入ってすぐの場所には、職人さんが目の前で調理する姿を眺めながらできたてをいただくことのできる「凌ぎ席」があります。

ここで一杯飲みながら好きなものをつまむ、そんな使い方もできるということにまず驚きです。 

様々なシチュエーションに対応可能な座席約100席が用意されています 

奥まで進むと、目の前に垂水漁港が見えます。同店は「昼網」のセリの権利を持つ唯一の料理店なのだそう。 

垂水漁港からお店の地下生け簀まではなんと2、3分！

午前中に水揚げされたばかりの鮮魚を昼網のセリで買い付け、生け簀（いけす）付きトラックでお店まで運びます。地下にある大型生け簀に移し、専門の職人さんがベストな状態で活け締めすることによって、鮮度をそのままに食感のよい魚を味わうことができるのだそうです。 

「天然鯛しゃぶ彩り膳」1,980円＋「鱧・鯛・しらすの三種丼」660円（税込）

明石海峡で育った天然真鯛を使ったランチ御膳「天然鯛しゃぶ彩り膳」をいただきました。せっかくなので、白ご飯を「鱧・鯛・しらすの三種丼」に変更します。 

もちろんお刺身でも食べられる新鮮な天然鯛です 

見てください！透き通った身の美しいこと。飴色に輝くのは、脂の乗った新鮮な天然鯛である証。 

鯛からとられるお出汁は絶品！ 

まずはお出汁を一口。鯛のアラや数種類の野菜を煮込んで抽出するという鯛出汁は奥深く、思わずうっとりする味です。 

お刺身に近い状態で、しっかり火を通して、それぞれの美味しさが味わえます 

「しゃぶしゃぶ」していただくと、プリプリの身に感動！淡白といわれる鯛ですが、脂が乗っていて、特有の旨味が凝縮されています。臭みはまったくなし。皮のコリコリとした食感も楽しめます。 

手作りの鯛のツミレも美味！

このプリプリとした身のハリを、地元では「活（い）かってる」というそう。鯛そのものの良さはさることながら、熟練の職人さんによる丁寧な締め作業が秘訣。これは、どこででも味わえるものではないと思います。 

御膳の白ご飯をミニ丼にチェンジできるのは嬉しい♪ 

「垂水漁港といえばしらす」「夏といえば鱧」…魅力的なメニューが多く、迷ってしまいます。そんな“欲張り”を満たしてくれるのがミニ丼です。 

特製の出汁醤油・ソースが2種類付いてきます 

兵庫の海苔を使った出汁醤油が、ふっくらとした釜揚げしらすの旨みを引き立てます。ミニサイズでもしらすたっぷりなのが嬉しい！ 

京都の料亭からも買い付けにくるという明石海峡の鱧は今だけのお楽しみ 

関西の夏の味覚「鱧」も、垂水漁港で水揚げされた天然物です。“鱧の花が咲く”と形容される美しい見た目、最高の口当たり、歯応え…熟練の技が光ります。 

珍しい「黄身ソース」をかけると、ちょっと洋風な味わいに

より気軽にいただける「海鮮丼」や「鱧ソースかつ丼」などのメニューもありますので、日常のランチやディナーにもおすすめです。 

環境が整っているからこそ、上質なものを低価格で提供できるのだそう

抜群に新鮮な地魚、熟練の技、リーズナブルな価格。垂水ならではの、同店だからこそ実現できるメニューの数々。観光客や特別な日だけのお店にするにはもったいない！本物の“活かった魚”食べてみたくなりませんか？