オムレツふんわり 息をのむ美しいフォルム
元町の人気洋食店『L'Ami(ラミ)』でふわふわ玉子のオムライスを実食してきました 神戸市
神戸っ子でこの洋食店を知らない人はいないのではないだろうか。そう思うほどの有名店が、元町にある『神戸洋食とワインの店 L’Ami(ラミ)』です。こちらでディナータイムに提供されている「ふわふわたまごのオムライス」をいただいてきました。
ラミは、旧オリエンタルホテル出身のシェフ土井平八さんが、2000年に開業した洋食店です。
土井さんは国内初の調理師専門学校「辻学園日本調理師学校」の2期生。卒業後すぐにオリエンタルホテルで5~6年勤務しました。その後、数店舗の洋食店で腕をふるい、大丸神戸店の「神戸開花亭」の経営にも携わります。
神戸の洋食のルーツは大きく3つに分かれるんだそう。1つは居留地のオリエンタルホテル、もう1つは豪華客船の洋食、そして街の洋食屋さん。オリエンタルホテルで土井さんが体得したホテル洋食の味を、街で提供したいとオープンしたのがラミでした。
当時はフレンチやイタリアンが流行り、洋食が勢いをなくしていた時代。それでも「日本人が米を食べているうちは洋食はなくならない。洋食を再び流行らせよう」との想いがあったそう。
開店して2~3年後、神戸の洋食が”B級グルメ”として脚光を浴びると、とたんにオムライスブームに。一時期はディナータイムでもカウンター全席にオムライスが並んだこともあったんだとか。
オムレツが乗ったオムライスは、ホテルでは朝食でしか食べないオムレツにシチューをかけ、ご飯と共に賄いで食べてみたこときっかけで生まれたメニューだったそう。そんなオムライスを目の前で作っていただきました。
ケチャップライスとオムレツを担当するのはホテルオークラ出身の杉原シェフです。
バターを熱し、炒めた玉ねぎを少し入れたら、たまご液を一気に流しいれ、オムレツを作っていきます。玉子はMサイズ3つ分の量だそう。
フライパンを火にかけたり外したりを繰り返しながら混ぜ、フライパンを返し、ふっくらとしたオムレツが形作られます。
デミグラスソースは土井さんが味をみます。つぎ足しながら仕込んだ寸胴からその日の分を取り出し、毎日味を調整するんだとか。
出来上がったオムライスは息をのむような美しいフォルム。ふんわりとして、どこか上品さも感じます。焦げのない綺麗な黄色が真っ白なお皿に映えます。
ナイフを入れると、中からはとろとろの半熟たまごが現れます。
デミグラスソースをたっぷりとかけて...いただきます!
鶏肉の存在感とマッシュルームが香るケチャップライス、そしてコクのある半熟たまごを、爽やかな酸味のあるデミグラスソースがさっぱりとまとめてくれます。
これがオリエンタルホテルの味!...歴史に想いを馳せながら、ひと口、またひと口とスプーンが止まりません!
昨年11月よりディナーのみの営業となっています。土井さんは、来店してくれる方のためにもできるだけ営業を続けていきたいと話していました。
詳細情報
- 店舗
- 神戸洋食とワインの店 L'Ami(ラミ)
(神戸市中央区三宮町3-4-3)
GoogleMapsで探す - 営業時間
- 17:00~20:30
※当面ディナータイムのみの営業 - 定休日
- 月曜日・火曜日
※祝日の場合は営業、ただし水曜日休業 - TEL
- 078-327-7225