神戸の街と文化を守る「日本最古」のモスク
北野にある『神戸ムスリムモスク』を見学してきました 神戸市
北野坂を上っていく途中に見える美しい建物。異国情緒あふれる神戸の街並みの中でも、特に『神戸ムスリムモスク』(神戸市中央区)は、その長い歴史と文化を守り続けてきました。今回はそんな施設にお邪魔し、中や礼拝の様子を見学させてもらいましたよ~!
施設は各電鉄「三宮」駅から歩いておよそ8分。『北野工房のまち』近くの交差点を右に進むと見えてきます。
「礼拝の様子も見学されてはどうですか?」との提案を受け伺うと、すでに多くの人が施設の中へ。私も靴を脱ぎ、スカーフを借りて礼拝の様子を見学させてもらいました。
礼拝場所は性別によって分けられており、私は2階へ。およそ30分間の見学でしたが、一瞬ここが日本ということを忘れてしまうほどの神聖な雰囲気に圧倒されました。この礼拝は1日に5回行われており、誰でも見学が可能です(団体の場合は要申込。「後方に静かにお座り頂き、場内を歩き回らないようお願いします」とのことです)。
礼拝が終了し、次は施設の見学へ。同施設は1935年、当時神戸にいたイスラム教徒からの寄付金により設立された日本最古のモスクです。
モスクは設立されてからこれまで「第二次世界大戦」や「阪神淡路大震災」などに見舞われましたが、大きく崩れることなくその姿を保ち、きょうに至ります。
1階には聖地・メッカの方向に作られた「ミフラーブ」と呼ばれる場所があり、先ほど2階で聞いた説法はこの場所で行われています。
じっくり見学していると、広報の方から「天井をよくご覧ください」と一言。四角い大きな板がありますが…これは一体なに?
その秘密は3階に隠されていました。3階の部屋に入ると、何やら囲われた場所が。
広報の方いわく「マイクなどが今ほど発展していなかった時代に、ここを開けて3階まで説法が届くようにしたのでは?」とのこと。人々の日常にあった信仰の長い歴史を垣間見ることができました。
最後に見学したのは、こちらの塔の部分。急な螺旋階段をゆっくりのぼり、特別に上がらせていただきました。小さな扉から外に出ると…
見ごたえ抜群な景色が目に飛び込んできました!細部までとっても美しく、異国情緒にあふれています。
塔の先の部分は亀甲模様になっており、これは同施設限定のものなのだそう。日本と海外の文化の融合を感じることができますね。
施設を外から見ることはあっても実際に中や礼拝の様子まで見学できる機会はなかったので、とても興味深く新鮮な気持ちになりました。「神戸ムスリムモスクは皆さまに開放しています。お気軽にお越し下さい」とのことなので、見学を通じ、神戸と外国との深いつながりやその長い歴史を学んでみてはいかがでしょうか。
詳細情報
- 場所
- 神戸ムスリムモスク
(神戸市中央区中山手通2-25-14)
GoogleMapsで探す - 見学時間
- 10:00~18:00(金曜日のみ 14:00~18:00)
※個人、少人数での見学の場合は予約不要
※金曜日の13時10分から行われる礼拝(ジュマ)はたくさんの信者がお祈りにくるため、見学はお控え下さい
※撮影は可能ですが、他の来訪者、信者、及び礼拝中の方々の撮影はお控え下さい - 注意事項
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