神戸市灘区の『六甲高山植物園』で「ジョウロウホトトギス」と「キイジョウロウホトトギス」が見ごろを迎えています。例年、10月中旬ごろまで楽しめるということです。

「ジョウロウホトトギス」は、NHKの朝ドラ「らんまん」の主人公のモデルになった植物学者・牧野富太郎博士が、高知県の横倉山で発見したことで知られています。ロシアの植物学者マキシモヴィッチ博士によって名付けられ、現在では四国と九州に自生しているんだとか。

また「ジョウロウホトトギス」の仲間である「キイジョウロウホトトギス」は、和歌山県の紀伊半島南部にのみ自生している希少な植物。

黄色い花を鈴なりに咲かせるのが特徴で、この優雅な花を平安時代の宮中に奉仕する貴婦人「上臈（じょうろう）」に見立て名付けられたそう。園では約200株が見ごろだということです。

2種類とも「絶滅危惧Ⅱ類」に分類される希少な花。担当者は「『日本植物志図篇』の記念すべき第1巻第1集第１図版の牧野富太郎の図で有名になったジョウロウホトトギス。上臈という名前の通りの優美な花をぜひ見に来てください」とコメントしています。