より野生に近い環境づくり 開放的な屋外へ
神戸どうぶつ王国「マレーバク」が新展示場にお引越し 神戸市中央区
神戸どうぶつ王国(神戸市中央区)では6月30日より、マレーバクを新展示場で公開しています。
2020年6月の公開時は1歳で体重約200kgでしたが、現在4歳で体重も約300kgに成長し、展示場が手狭になったことや、より野生に近い環境づくりのため、ウトサイドパーク(屋外エリア)「オッターサンクチュアリ~コツメカワウソ生態園~」にお引越し。木々の生い茂る開放的な屋外エリアに移ったことで、より自然なバクの姿を近い距離で見ることができます。
マレーバクはアジアに分布する唯一の種で、バクの中でも大型の種類。河川や沼地の周辺にある降水量の多い森林に生息しており、危険を感じると茂みや水中に逃げ込むことができます。動物たちは生息地に適した体に進化し、彼らしか持っていない能力があり、夜行性のマレーバクにとって白黒の特徴的な体の色は、夜間では白色部が際立つことで輪郭が不明確になり捕食者に発見されにくくなるといわれています。
森林伐採などによる生息地の破壊や狩猟などにより生息数は減少しており、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いとされ、絶滅危惧種に指定されています。
間近で観察でき、発見がいっぱいの新展示場、飼育担当の江崎幸子さんが観察ポイントを教えてくださいました。
『色々な動物が混ざったような不思議なマレーバクですが、その中で最も特徴的なのがよく動く長い鼻です。ゾウと同じように上唇と鼻が伸びたものですが、匂いを嗅いだり器用に伸ばして葉をたぐり寄せたり、様々な表情を見せてくれます。新しい展示場では樹木や草がたくさんあり、毎日探索やチェックに忙しいです』
『野生とは違い、日陰でゆっくり休んだり、時にはごろんと横になって爆睡している姿も見られますが、樹木の陰から出てくるマレーバクの姿は野生地で出会ったかのように感じられますよ。そんな新しい展示場でのマレーバクを楽しんでもらって、マレーバクという動物に興味を持っていただけたらと思います』
<記者のひとこと>
約2000万年前からその姿をほとんど変えておらず、生きた化石と言われているマレーバク。間近で観察しながらその生態についても学びたいですね。飼育担当者さんは「暇な時間を作らないこと」を一番重視しているといい、以前より開放的で刺激がたくさんある屋外で暮らすマレーバクはまた違った様子が見られるかもしれないですね。
詳細情報
- 公開
- 2023年6月30日(金)~
- 場所
- 神戸どうぶつ王国
(神戸市中央区港島南町7丁目1-9)
GoogleMapで探す - 営業時間
- 平日 10:00~16:00
土日祝 10:00~17:00 - 入園料
- 大人(中学生以上)2,200円
小学生 1,200円
幼児(4歳・5歳)500円
シルバー(満65歳以上)1,600円 - 休園日
- 木曜日
※7月21日~8月31日は無休