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戦後70年に考える

手塚治虫記念館『アドルフに告ぐ~ぼくは戦争の語り部になりたい~展』 宝塚市

 宝塚市立手塚治虫記念館(同市武庫川町)で3月1日、企画展『アドルフに告ぐ~ぼくは戦争の語り部になりたい~』が始まる。戦争を体験した手塚さんが自らを語り部として戦争体験を描いた、第二次世界大戦前後の日本とドイツを舞台にした長編漫画『アドルフに告ぐ』直筆原稿などを通じて、戦後70年目の節目を考えることができる。

 晩年の代表作『アドルフに告ぐ』を展示する第一章と、手塚さんが戦争について描いた作品の中から代表的な作品と、普段あまり取り上げられる機会の少ない短編作品を展示する第二章で構成。カラー原稿14点とモノクロ原稿190点の直筆原稿がある。デビュー当時は丸くかわいらしい線の描写が特徴だったが、晩年には当時流行していた劇画のタッチを取り込み、高い描写力でも人気を集めた。

 同館によると、手塚さんは同市で戦争を体験し「終戦を迎えた8月15日が自らのマンガの原点」だと語ったという。戦争について、手塚さんが放つ普遍のメッセージを紹介する企画展となっている。

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『アドルフに告ぐ』あらすじ

 1936年、ベルリンオリンピックの取材でドイツに来ていた峠草平は、そこで留学中の弟と会う約束をしていたものの、その直前弟は何者かに殺害されてしまう。峠草平は、事件の真相を調べるうち、弟が殺された理由がアドルフ・ヒットラーの重大な秘密に関する文書に関わっていたためであることを知ることになる。その文書の内容とは、ヒットラーにユダヤ人の血が混じっているという出生の秘密を明かすものだった。
 一方、神戸に住むドイツ総領事館員の息子、アドルフ・カウフマンは、自分をいじめから助けてくれたユダヤ人のアドルフ・カミルと親友になる。
 しかし、アドルフ・ヒットラーという独裁者が支配する恐怖の時代に、ふたりのアドルフの運命は大きく捻じ曲げられて行くのだった。

写真

詳細情報

タイトル
宝塚市立手塚治虫記念館第64回企画展
戦後70年に考える『アドルフに告ぐ~ぼくは戦争の語り部になりたい~』展
開催期間
3月1日(日)~6月29日(金)
時間
9:30~17:00
※入館は16:30まで
場所
宝塚市立手塚治虫記念館
(宝塚市武庫川町7-65)
アクセス
JR・阪急「宝塚駅」花のみちを徒歩8分。
阪急「宝塚南口駅」宝塚大橋を渡り徒歩5分。
休館日
水曜日(4月29日と5月6日は開館)
入館料
大人700円(560円)、中高生300円(240円)、小学生100円(80円)
※()は10人以上の団体料金
問い合わせ
宝塚市立手塚治虫記念館
TEL 0797-81-2970

Kiss PRESS編集部

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