人はそれでもなお、信念を貫けるのか。

映画『残像』

　2016年10月急逝した世界から尊敬される巨匠アンジェイ・ワイダ監督の遺作『残像』が7月1日より公開される。20世紀の激動の時代を、実在の芸術家の姿を通じて描かれる。

＜ストーリー＞第二次大戦後、ソヴィエト連邦の影響下におかれたポーランド。前衛画家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキは、スターリンによる全体主義に脅かされながらも、カンディンスキーやシャガールなどとも交流を持ち、情熱的に創作と美術教育に打ち込んでいた。しかし芸術が政治的に利用され、社会的リアリズムを要求する国家に真正面から反発することで、芸術家としての名声も才能も、そして尊厳も踏みにじられていく。だが彼は、いかなる境遇に追い込まれても芸術に希望を失うことはなかった。“芸術と恋愛は、自分の力で勝負しなければならない”その気高い信念と理想は、いまの不確かな時代にも鮮烈な光を残していく—。

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