風の彫刻家・過去最大規模の個展

兵庫県立美術館『新宮 晋の宇宙船』　神戸市中央区

　兵庫県立美術館（神戸市中央区）で3月18日から5月7日まで特別展『新宮 晋の宇宙船』が開催される。

　新宮 晋（しんぐうすすむ）は風や水など自然のエネルギーで動く作品で世界的に知られる芸術家。JR神戸駅前の「海からのたより」や青野ダム公園（三田市）の「水の木」など県内にも多くの新宮彫刻が見られるほか、近年では兵庫県立有馬富士公園に自然の中で憩いながら彫刻を楽しめる「新宮晋 風のミュージアム」がオープンした。また、ヨーロッパとアメリカの諸都市を回る野外彫刻展「ウインドサーカス」や、作品設置を通して世界各地の先住民と交流する「ウインドキャラバン」などのアートプロジェクトも精力的に展開し、世界を舞台に活躍を続けている。

　本展では、自然に恵まれた地球を「奇跡の星」と考える新宮が、展覧会の空間全体を「1つの宇宙船」と捉え、エレベーターホールや屋外など展示室以外にも作品を設置、新作を中心に約15点が展示される。さらに、これまで各地で開催されてきたプロジェクトの映像や、彫刻の模型、自然の力で自立する未来の村「ブリージング・アース」のプランなどをも紹介。同館によると過去最大規模の個展になるという。また、会期中にはアーティストによるトークショーや映画上映会、建築家・安藤忠雄による記念講演会なども実施される。

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