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可愛くて繊細な作品を「授業」に見立てて展示
明石市立文化博物館で「安野光雅美術館コレクション 安野先生のふしぎな学校」を見てきました 明石市
『明石市立文化博物館』(明石市)で開催中の夏季特別展「安野光雅美術館コレクション 安野先生のふしぎな学校」。夏休み期間ですが「ふしぎな学校」という名前に惹かれて、伺ってきました!
同展は画家である安野光雅氏の作品を展示したもの。安野氏は画家として活動する前、教員として生徒を指導していた経験が。今回の展示では、安野氏の作品を学校の授業科目に見立てて並べているんだそう。
「朝の会」と題して飾られたこの作品は、安野氏が小学生時代を過ごした島根県津和野の街並み。安野氏にとって小学校時代の思い出は特別なもので、教員として、また画家としての人生に多大な影響をもたらしたんだとか。そのせいなのか、作品はどれも幅広い年代が楽しめるものばかりでした。
「国語」のコーナーに展示されているのは、「光」と「影」の国が舞台の「かげぼうし」という作品です。繊細なタッチの光の国はもちろん、切り絵で表現された影の国がとても美しい!
最初は2つの国の話が別々で進んでいきますが、話が進むにつれて1つになっていく様子が面白いです。お話も一緒に展示されているので、絵本を読む感覚で見られるのも◎
続いては「算数」。こちらの本は数字の概念を、季節や時間の経過によって表しています。「6」では家や木の数も6ですが…。
ページが進んで「12」になると、街の様子はすっかり冬に。家や木の数も12に増え、クリスマスのトナカイも12匹に。遊び心があって何とも言えない可愛さ。全て見終えた後、もう一度最初から見たくなるほどの見ごたえです。
またこちらの迷路は、ついつい長いこと熱中してしまう人が続出なんだとか。「自分で答えを見つける」ことを大切にしていた安野氏のこだわりで、種明かしがないのも同展の特徴なんだそう。
続いては「社会」。ここでは、色んな国を旅するのが好きだった安野氏が描く世界各国の様子を展示しています。この作品、大変細かく書かれていますが…
よく見ると、こんなくすっと笑えるユーモアがチラリ。他にもたくさん安野氏の遊び心が隠されているのでぜひ会場で確認してみてください!
ユーモアあふれる作品はこちらにも。「理科」のコーナーに展示されているこちらの作品。レオナルド・ダ・ヴィンチの脳に描かれているのは、なんと「物忘れ」を起こすという迷信がある「ミョウガ」なんです!
こちらの作品も、よく見るとたくさんの動物が隠されています。取材時もじーっと見つめる人が続出でした。
展示は2会場に分かれて開催されており、第2会場では「おおきなもののすきなおうさま」という絵本を始め、ポスターなど様々な作品が展示されています。こちらの作品は絵のほか、ストーリーもとってもかわいらしいのでぜひ見てほしい!
本当に同じ人が描いたのかと思うほど、様々な画風で繊細に描かれた作品たち。大人から子どもまで楽しめること間違いなしです!
詳細情報
- 開催期間
- 2023年7月22日(土)~8月27日(日)
- 場所
- 明石市立文化博物館
(明石市上ノ丸2丁目13番1号)
GoogleMapsで探す - 時間
- 9:30~18:30(入館は18:00まで)
- 観覧料
- 大人 1,000円
大学・高校生 700円
中学生以下 無料