上級キュヴェをグラスで味わえる気軽なワインバー
NEW OPEN! ワインとアテの『alto(アルト)』に行ってきました 神戸市兵庫区
入口黒板の“ワインとアテなど楽しめるお店”という文字に心惹かれ、気になっていたお店『alto(アルト)』。3月21日に新開地南側にオープンしたばかりの新店です。
オーナーの森本伸剛(しんごう)さんは、三宮のイタリアやフランス料理店で経験を重ね、某レストランのマネージャーを務めた後に独立しこのお店を開きました。
「ちょっと美味しいワインを飲みたくても、このあたりにはお店が見当たらない。わざわざ三宮まで行かなくても近所にあればいいなと思って」と話す森本さんの胸元には、ソムリエバッジがきらり。
ご自身が通いたくなるお店づくりに注力したそうです。
仏と伊を中心にポルトガル、ギリシャ産など豊富に揃った170本以上のワインは、各々の特性に合わせて3つのセラーに分け、徹底した温度管理のもと保管されています。これらのワインとアテを早速いただくことに。
まず初めに供されたのは「キウイ、春菊、鶏胸サルシッチャ、自家製リコッタのサラダとデュカ」。
生の春菊の香りと苦みに甘酸っぱいキウイ、そこにカリッと焼き付けて香ばしさを放つサルシッチャの食べ応えが加わり、リコッタチーズのフレッシュなこくとミルキー感がハマります。
これだけでも充分美味しいのですが、特筆すべきは「デュカ」の存在感。中東発祥の調味料で、ナッツとスパイスを合わせたふりかけみたいなものだとか。
森本さんこだわりの配合により、香りと食感、豊かな風味はサラダを奥深い味わいに仕上げています。
次にいただいたのは「自家製オリキエッテ うすい豆と蛍烏賊のソース」。オリキエッテとは南イタリアの耳たぶのような形のショートパスタで、そこに春の代表的な食材を使ったオイルソースを合わせています。
最後に散らしたレモンゼスト(皮)を混ぜていただくとふわっとレモンの香りが立ち、ガーリックの効いた力強いソースを軽やかにしてくれます。
「ほんの少し、隠し味程度にアンチョビを加えて味をしめました。蛍烏賊の旨味とのバランスも良いので」という自慢のソースはもちもちの手打ちパスタの窪みに良く絡み美味しい。
選んでくれたのは、伊トスカーナのカベルネフラン種を使った「ヴィッラ・ピッロ〈ヴィヴァルダイア〉2017」。「普通の白ワインだと蛍烏賊の悪い部分が引き出される。これは果実味も強く上質なタンニンが持続するので、ぜひ合わせてみて」とのこと。
蛍烏賊に赤ワイン?と思いつつ、口に含むと力強いアタックと共に濃厚な魚介の旨味が溶け合います。
こんなペアリングは初めてで感動! さすがソムリエ、間違いありません。ゆっくり少しずつ味わいながらいただきます。
気軽なアテとしては「ブラックオリーブと淡路産玉ねぎのケークサレ」も人気だとか。グラナパダーノチーズとオリーブオイルを練り込んだ生地はしっとり柔らかで、そこにじっくり炒めた甘い玉ねぎと熟したオリーブが加わり、これだけでワインがすすみます。
デザートワインや食後酒にスイーツを用意しているのは、ディナー後など2軒目使いもしてほしいためだとか。ジャンルにとらわれない発想と、ワインを軸とする厳選されたメニュー展開にワクワクさせられる『alto』。人に教えたいような内緒にしたいような悩ましいお店でした。
詳細情報
- 場所
- alto
(神戸市兵庫区湊町1-1-26)
GoogleMapで探す - 営業時間
- 14:00~22:00(L.O.フード21:00、ドリンク21:30)
- 定休日
- 不定休
- TEL
- 078-386-6301