宝塚市の映画館「シネ・ピピア」来場100万人達成

　宝塚市の映画館「シネ・ピピア」が10月4日、創業から19年目にして来場100万人を達成した。

　1999年10月、宝塚市が阪神・淡路大震災の復興事業として住宅・都市整備公団（現・都市基盤整備公団）の施行のもと街と人々の復興を目指して再開発ビル「ピピアめふ」に公益施設を建設し、その5階に全国的にも珍しい公設民営映画館として「シネ・ピピア」が誕生した。宝塚市には最盛期に数館あった映画館が同館がオープンするまでの30年余りは1館もなく「宝塚映画撮影所や宝塚歌劇があるなど多くの名作がつくりだされた歴史を持つ街として寂しい」と数年にわたり市民の間で映画館開設を促す運動が行われていたという。

　市民のニーズに応える場であり市民参加の劇場として営業されてきた同館は、ゆったりとした座り心地の良い座席50席を備えた2つのミニシアターからなり、東宝系作品や文化的作品の上映をはじめ、市民らによる自主上映会も実施されている。また、毎年秋には宝塚撮影所の名作を中心にバラエティ豊かな作品を上映する「宝塚映画祭」も開催。今年は「宝塚映画名作選～宝塚映画80周年～」「轟 夕起子生誕101年」「優秀映画鑑賞推進事業～黒澤明没後20年～」の3テーマにわけて上映される（11月17日～23日）。

　100万人目として迎えられた宝塚市在住の60代夫妻には、同館支配人・景山（かげやま）さんから認定書と記念品が贈呈され、そのほか先着300人には記念タッチペンが贈られたという。

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