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映画『his』より宮沢氷魚、藤原季節にインタビュー

―いろんなことを考えさられる本作。お2人にとって価値観を変えられた映画などはございますか?
藤原 どうしようかな…2つでもいいですか?一つはアメリカの青春映画「ウォールフラワー」。学生の時に観ていたら「この瞬間は今しかないんだ!頑張って楽しもう!」って思えていたかなと思いますね。もう一つは「愛のむきだし」。20歳くらいの時に観て「俳優を頑張ってみよう」って思えた人生を変えられた作品で、ひょっとしたら今の学生に観てもらったらまた話題になるかもしれないですね!
宮沢 僕は「ユージュアルサスペクツ」。「他人を簡単に信用しちゃいけない」、「自分を信じるのは自分しかいない」と考えさせられた作品です。

氷魚くんはピュアで素直な人
内側から発光している様が好き

―初共演となった本作を撮り終えて、お互いの印象や魅力を教えてください。
藤原 氷魚くんは、会う度になんてピュアで素直な人なんだろうと思っています。裏表がなくて、ガラスのハートで…。一見僕の方がそう思われがちなんですけど、実は逆で、僕は物事をこねくり回して考えてしまう。タイプは正反対に近いんですけど、性格は合うんです。作品の中でもそうですが、内側から発光している様がすごく好きです。
宮沢 季節くんは熱くて感情全開で挑んでくるのかなと思っていたんですけど、実際に一緒にやってみると、感情は豊かなんですけど繊細で。その時の気持ちを大事にしつつ、ちゃんと考えていて、役者としてそのバランスが素晴らしいなと思いました。1人で芝居をするのではなく僕の感情を引っ張り出そうとしてくれていたので、今までにない芝居もできたと思います。あと、季節くんの台本は破けちゃうんじゃないかと思うほど読み込んで、たくさんメモをしてすごくボロボロで。それほどこの作品に向き合っているんだと感じて、役者としてこうでありたいなと思いました。
藤原 僕は何でもメモをしてしまうんですよ。「渚は何で娘に空という名前をつけたんだろう」って考えていた時は、アルチュール・ランボーの「太陽と海がつながった」というような内容の詩があるんですけど、「渚はそういう詩が好きだったりするのかなぁ。渚らしいなぁ」って思って、その詩を台本に書いてみたり。そういうことをしているとだんだん台本がぐちゃぐちゃになっていくんですよね(笑)。近々読み返してみたいですね。

―最後にメッセージをお願いします。
宮沢 愛に溢れている映画です。登場人物の誰に共感できたかなど、それぞれ感じ方や考えることが違うと思うので、それをどんどん発信してほしいです。
藤原 登場人物のことを好きになってもらえたら嬉しいし、嫌いというのも一つの愛情表現なので嫌ってもらってもいいです。どうかこの作品を愛していただければ嬉しいです。

映画『his』

©2020 映画「his」製作委員会

©2020 映画「his」製作委員会

好きだけではどうしようもない
男子高校生の迅(宮沢氷魚)と渚(藤原季節)。2人の間に芽生えた友情はやがて愛へと発展するが、迅の大学卒業を控えた頃、渚が突如別れを告げる…。13年後、迅は周囲にゲイだと知られることを恐れ、ひっそりと一人で田舎暮らしを送っていた。そこに、妻と離婚調停中だという渚が6歳の娘・空を連れて突然現れる。戸惑いを隠せない迅だったが、いつしか空も懐き、周囲の人々も3人を受け入れていくが…。

公開日 シネ・リーブル神戸:2020年2月7日(金)公開
※その他地域では2020年1月24日(金)より順次公開中
監督 今泉力哉
脚本 アサダアツシ
出演 宮沢氷魚、藤原季節、松本若菜、松本穂香、外村紗玖良、中村久美 ほか
公式サイト https://www.phantom-film.com/his-movie/

 

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宮沢 氷魚 Hio Miyazawa
1994年4月24日アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ、東京都出身。「MEN’S NON-NO」専属モデル。2017年、テレビドラマ「コウノドリ」第2シリーズで俳優デビュー。以後、「トドメの接吻」(18)や『映画 賭ケグルイ』(19)、などに出演し、「偽装不倫」ではヒロインと恋に落ちる年下イケメンカメラマンを演じ、話題を集めた。そのほか、舞台にも意欲的に取り組んでいる。公開待機作に『騙し絵の牙』がある。

藤原 季節 Kisetsu Fujiwara
1993年1月18日生まれ、北海道出身。2014年に映画『人狼ゲームビーストサイド』で本格的に俳優デビュー。以後、『イニシエーション・ラブ』(15)や『ライチ☆光クラブ』(16)、『全員死刑』(17)、「監察医 朝顔」(19)など、映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍。19年にはU-NEXTオリジナル配信ドラマ「すじぼり」で連続ドラマ初主演を務めた。公開待機作に映画『のさりの島』などがある。

撮影:秀村安奈
取材・文:木下あづさ