音が太く、歌詞も大人っぽく
成長だらけのアルバムに
―では、前2作より「成長したな」と自分達で感じる点は?
しばた 成長だらけです!2ndに比べて音がより太くなっていたり、歌詞も大人っぽくなりましたね。やっぱり20代前半の11ヵ月って大きい!
こやま 赤ちゃんの11ヵ月と同じぐらいの成長やな。
しばた 同じではないんですけどね。でもすごく意味のある11ヵ月でした。
こやま すごく“今”を切り取っているというか、今しか歌えへんような歌が入っていると思います。
しばた けっこう刺々しい部分があったり、攻めている部分があったり…。
―攻め過ぎた結果、当初6曲目に収録する予定だった曲がボツになったと。
こやま そうなんです。それを歌にしたのが「大人の事情」。何を歌っていたのかは言えませんけど、ホンマにボツになりました。ぜひ「大人の事情」を聴いて察してください。
―また、今作にはCMタイアップ曲「鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック」や映画の主題歌「かわE」も収録されています。タイアップ曲を通して聴いて下さる方の層も幅広くなったと思いますが、その手応えなどはありますか?
こやま いろいろな人に聴いてもらえる環境ができた中で、どれだけ自分達らしさを失わずにやれるのかっていう、そのバランス感覚がすごく大事なんやなと気付かされました。いわゆる「大衆向け」を意識してもっとわかりやすく寄り添った歌を書いたほうがいいのか、それともヤバTらしさ、自我を押し通すのか。でも今回はいい具合に攻めることができて、納得いく曲が出来上がりました。
【鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック】
―今作でいうところの「ヤバTらしさ」はどのようなところでしょう?
こやま やっぱり僕達らしさっていうのは、「嘘を付かない」ところ、「本気で思っていることしか歌わへん」っていうところだと思います。自分達で歌っていて恥ずかしくならへんような。例えば「かわE」に関しては、ラブソングを書き下ろさないといけない中で、「愛」とか「恋」っていうストレートな言葉を使ったラブソングなんか恥ずかしくて絶対に歌われへんなと。じゃあ、どうすれば違う表現ができるかって悩んだ時に“かわE”という言葉が浮かんで、これこそ自分達らしさなんじゃないかと。
しばた 結果として、映画にもすごく馴染みましたね。
【かわE】